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眠気の悩みを睡眠専門医に相談できます
眠気を引き起こす原因とは
眠気は様々な原因、病気で起こりうる症状です。病院の睡眠外来では眠気の原因を探すとき、次の三つを中心に調べます。
- 睡眠時間が十分に足りているか
- 眠りの質に問題ないか
- 睡眠リズムの問題があるか
薬剤、嗜好品の影響
眠気の原因となる薬の服用歴、カフェイン、飲酒、喫煙などの嗜好品の聞き取りをします。特に眠りの質を低下させる飲み物、食べ物を摂取していないか確認をします。
ストレスを受けていませんか?
残業が多いので帰宅時間が遅い、出社時間が早い、休日がとれていないなど、過重労働はありませんか。職場の人間関係、職務の内容など、あなたが受けている精神ストレスについても評価いたします。
月経の影響は?
生理が始まる3~10日の間において、女性ホルモンの変化によって自律神経の調節がうまく働かないことがあります。夜に寝ているつもりなのに、昼間に眠くて仕方がないという症状が現れる人がいます。
内科の病気をもっているか?
甲状腺の病気、消化器の病気、心不全、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、リウマチ、パーキンソン病などの神経変性疾患などの影響があるか調べます。
こころの病気の影響は?
うつ、不安の症状があると、寝つきが悪い、途中で目が覚める、眠りが浅い問題が生じます。そのため、精神の病気が原因となっている眠気がないか診察を受ける必要があります。
睡眠不足と睡眠リズムについて調べる
睡眠日誌
睡眠不足は、眠気の原因として多いですが、生活リズムが一定ではないことも、日中の眠気の要因となります。
不規則な交代勤務、時差ボケはありませんか?
これらは、睡眠日誌を用いて、睡眠と覚醒のパターンを評価します。
睡眠の質は検査で分かります
終夜睡眠ポリグラフ検査
眠りの質は、脳波による評価が必要で、終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。通常、病院で1泊する検査です。
無呼吸発作、脚の動き等により、中途覚醒がないかを評価します。元々、浅眠で目が覚めやすい方もいます。
眠気を引き起こす睡眠障害について
- 睡眠時無呼吸症候群
- 周期性四肢運動障害
- むずむず脚症候群
- 夢遊病
- ナルコレプシー
- 特発性過眠症
出典:Sleep – hypersomnia – Better Health Channel
眠気のセルフケア
十分な睡眠時間、規則正しい生活リズムが眠気解消のため大切です。寝室を静かな睡眠にとって良い環境にすることも行ってください。夕方以降のカフェイン、喫煙は、睡眠の質を妨げるので控えるべきです。飲酒も浅い眠りの原因となるので、中止してください。
出典:Excessive daytime sleepiness (hypersomnia) – NHS
どんな場合に病院に相談すべきか?
- いびき、無呼吸があり、猛烈に眠い
- あなたの眠気が仕事や勉強に影響している
- 睡眠不足がないのに日中の眠気が強い
一つでも該当する場合は、病院の睡眠外来を受診して、早く治療を受けてください。
眠気をチェックする方法
睡眠外来では、たいていの場合、質問紙によるテストを行います。よく使う方法は、the Epworth Sleepiness Scaleです。主観的な眠気の程度について調べることができます。
11点以上のスコアが出ると、昼間の眠気が強いと判断します。しかし、スコアが10点以下の場合でも、眠気を自覚しており日常生活に支障が出ている場合は、診察を受けて下さい。
日本語版 the Epworth Sleepiness Scale(JESS)もあるので、診察を受ける前に試してください。中枢性過眠症では、高いスコアが出ることが多いです。
仕事中の集中力低下
あなたは、眠気を覚ます方法を試しましたか。
もし、セルフケアを行っても悩みが解消せず、勤務中にウトウトして上司に注意されて困っているとき、仕事中の居眠りを何とかしたいときは、早目にご相談ください。
仕事でミスが目立つにようになり、個人の成績、勤務態度の評価に良くないので、一刻も早く治療が必要です。
診察を受けることで、眠気の原因が分かり、対処の見通しを立てることができます。
眠気で勉強できない学生さんへ
特に思春期以降の授業中の耐え難い眠気が問題となっている相談をよく受けます。寝ても寝ても眠いので、日頃からカフェインを含んだ眠気を覚ます飲み物をとる習慣はありませんか。
睡眠時間を長めにとっていても眠いときは中枢性過眠症の可能性を考えます。ただし、日中の過度の眠気で困っている子どもの中には、発達障害が見つかる場合もあるので、鑑別する必要があります。
- 勉強の効率が落ちている
- 授業中に居眠りが多い
- 成績が下降している
本人は一生懸命やっているのに、病気のために眠気が強いこともあります。お子様の進路、未来に影響しますので、早目に受診することが大切です。この場合、病院では眠気を評価する反復睡眠潜時検査(MSLT)が診断に必要です。