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仕事中つい寝てしまい上司に怒られたときの対処法
仕事中に居眠りして注意された方へ
あなたは上司に、同僚がいる前で、「居眠りの報告が来ているから注意しなさい」と叱責を受けましたか。
会議中に居眠りを発見されて上司に怒られた・・・
同じフロアにいる同僚にもあなたの居眠りがばれていて、冷たい視線が気になります。居眠りを繰り返していると、人事部から始末書を書くように言われるかもしれません。
会社をクビになるか不安に思っている気持ちを抱えていませんか。あなたが派遣社員として勤務しており、派遣先でいつもウトウトしているなら、契約解除になるか心配になるでしょう。
眠気の原因は睡眠不足だけではありません。
そこで、あなたが勤務しているときに、上司に居眠りが見つかって注意された場合に考えるべきこと、および対処法をお伝えします。
原因について
業務中の居眠りが多いときによくある原因について紹介していきます。
睡眠外来で眠気の原因として見つかるものが、寝不足です。長い期間、睡眠不足が続きた状況は、睡眠負債と呼ばれています。十分な睡眠時間をとっていない、夜遅くまで起きている、平日と週末の睡眠リズムが異なる生活を送っていませんか。
寝つきが悪い、途中で目が覚めるなど、不眠がある結果、翌日、頭がぼーっとする、ウトウトしてしまうことも少なくありません。
眠りの質を下げる飲酒、喫煙、カフェインの摂取の習慣は、浅い眠りになるので、翌日の眠気が起きる可能性があります。実際には、複数の原因があなたの居眠りに影響していることもあります。
ところで、なぜ寝不足の生活になっているか考えたことはありませんか。よくあるのが、夜遅くまでの残業、休みがないなど、過重労働がもとになっていることがあります。疲労感がとれないので、仕事をしているときに、ついウトウトしてしまいます。
次のようなことはありませんか。
- 極度に体に負担がかかる労働をした
- 長時間の残業があった
- 契約にない早朝出勤があった
一般的に、長時間労働によって仕事の負荷が大きくなる、睡眠と休養の時間が減ると、疲労と眠気が問題となります。特に、週当たりの労働が51~60時間以上になると、昼間の過度の眠気が生じる割合が高くなります。
長期間に渡って睡眠不足、ストレスが続くと、うつ症状が出現します。
睡眠障害の可能性について
生活習慣、労働環境が影響していなくて眠気が強いときは、睡眠障害の可能性があります。働く世代に見つかることが多い眠りの病気として、次の三つがあります。
1.不眠症
眠りにつくのが難しい、夜間に何度も目が覚める、朝早くに目が覚めて二度寝できないなどの症状に心当たりはありませんか。こららは、質の高い睡眠が得られない状態です。結果として、日中の強い眠気や集中力の低下、イライラといった症状が現れます。自分では気づいていない心理的ストレスが影響していることもあります。
2.睡眠時無呼吸症候群
大きないびきをかいていませんか。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気です。これにより、睡眠が中断され、眠りが浅くなります。そして、翌日に眠気や集中力の低下を引き起こします。特に運転中の居眠りのリスクが高まり、事故につながる危険があります。
3.過眠症
特に、10代の頃から眠気が強く、日中に寝落ちすることが多い症状があるときは、ナルコレプシーの可能性が考えられます。放置すると、交通事故、仕事中のミスが増えて危険であるため、早めに診察を受けるべきです。
10~20代で、睡眠時間がもともと長い傾向がある、いくら寝ても眠気が強い、昼寝をしてもすっきりしない症状があるときは、特発性過眠症があなたの居眠りの原因になっているかもしれません。
働く世代においても、寝ても寝ても眠いという悩みがある場合、中枢性過眠症の鑑別診断を念頭におく必要があります。
治療法について
睡眠不足があれば、世代ごとの理想の睡眠時間をとるようにしてください。個人差があるので、実際には推奨される睡眠時間よりもう少し長めに眠ってみることを勧めます。
最近はスマホの睡眠アプリで記録をとることもできるので、2週間ほど就寝と起床時間のログをとっておくことが良いです。
一時的な睡眠不足で急場をしのぎたいときは、眠気を覚ます方法を試してください。睡眠の病気について、種類によって治療法が異なるので、詳細は睡眠障害の治療をご覧ください。
眠れないことが続いており、仕事中の居眠りが起きているときは、不眠症の診察を受けるべきです。
過眠症の可能性があるときは、睡眠外来の診察を受けて下さい。そして、MSLTと呼ばれる精密検査を受けて、あなたの病状と検査結果がナルコレプシーあるいは特発性過眠症の診断基準を満たせば、眠気覚ましの薬を使うことができます。
予防法について
日頃から、夜更かしを止めて睡眠時間を十分にとることが大切です。特に新入社員のときは、学生時代とは異なる生活リズムになるので注意が必要です。
眠れない状態が続いたときは、ストレスの影響がないか日頃の生活を振り返ってください。周りに相談することを勧めます。
いびきをかいているか家族やパートナーに確かめてください。もし、大きないびきがある、呼吸が止まっているようなら、睡眠時無呼吸の可能性があるので、早めに睡眠専門医の診察を受けてください。
職場への対応の方法
上司には、自分の眠気の原因を調べるため睡眠外来の診察を受けることを伝えるべきです。同時に、職場の産業医との面談の機会を設けてください。
労働環境があなたの居眠りに影響しているかもしれないので、人事担当者、産業医、上司で話し合い、労働時間に配慮してもらうことが大切です。
睡眠外来の担当医に診断書を書いてもらい、自分の落ち度ではなく病気によるものと証明することが、あなたの信頼を回復するために必要です。
もし、過眠症が原因になっているときは、産業医と面談して、あなたが健康で安全に働くことができる労働時間やシフトなどの要望を伝えることが大切です。そのときに、診断書があるとスムーズにプロセスが進みます。