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眠気の対策に処方される薬について
ナルコレプシー・過眠症の治療薬でよくある質問
眠気覚ましの薬とは何ですか？
ナルコレプシー、特発性過眠症による耐えがたい眠気で悩んでいる人が、日中起きていられるために服用する薬のことです。脳に働きかけて覚醒度が上がる作用を持っています。
どんな効果がありますか
日中の過度の眠気がある場合に、薬を服用することで、眠気を感じる程度が少なくなります。
眠気を緩和する処方薬には、どんな種類がありますか
日中の過度の眠気や睡眠発作の対策として、モダフィニル（商品名：モディオダール）、メチルフェニデート塩酸塩（商品名：リタリン）、ペモリン（商品名：ベタナミン）などの中枢神経刺激薬があります。いずれの薬剤も、病院で処方されるものです。
どのような病気があると薬が処方されますか
下記の病気による過度の眠気があるときに、モディオダールと呼ばれる薬が処方されます。
反復睡眠潜時検査（MSLT）による、客観的な眠気の評価を受けた上で、処方の可否が判断されます。モディオダール適正使用委員会の審査に通った「確定診断の医師」のみ、新規にモディオダールを処方することができます。
根本的に眠気を治すために使う薬ですか
過眠症を治す根治的な治療は、現時点では開発されていません。そのため、症状を抑える治療です。薬を飲まないときは、眠気の程度は、普段通りに戻ります。
どんな副作用がありますか
| 種類 | 主な副作用 |
|---|---|
| モディオダール | 頭痛、不眠、動悸、口渇、体重減少 |
| ベタナミン | 肝機能障害、不眠、口渇、胃腸障害 |
| リタリン | 頭痛、神経過敏、動悸、不眠、口渇、肝機能障害 |
３剤とも薬物依存のリスクがあります。そのため、十分に管理できる医師、薬剤師の指導下で服用することが重要です。
なぜ定期的な血液検査が必要ですか
薬の副作用として、肝臓に負担がかかることがあります。そのため、肝機能障害が生じたときは、薬剤を中止しなければなりません。
薬を服用してから、身体に支障なく、安全であるかを評価するために、血液検査が必要です。特にベタナミンは、肝障害の発生に注意を要します。
薬の依存性を防ぐにはどうすれば良いですか
どの薬も眠気を緩和するために、服用します。しかし、完全に眠気をなくすためには、用量を増やす必要が出てきます。その場合、依存を形成する危険が高くなります。
薬を飲むことで、眠気の強さが、従来の７割程度におさまった状態で妥協することも大切です。医師によって決められた用法を守ってください。
毎日、薬を飲まなければなりませんか
昼間の眠気がひどくて、症状を抑えたいときに中枢神経刺激薬を服用すれば良いです。仕事が休みであるとき、休日、大型連休など、自分が薬を飲まないときに眠気があることを承知していれば、服用しなくても構いません。
中学生、高校生の場合、授業のある日のみ、眠気を抑えるために、服用することが多いです。
いつまで薬を飲み続ける必要がありますか
ナルコレプシーは長く付き合っていく病気です。症状を抑える治療になります。そのため、今後の根治できる治療薬の研究結果が出るまでは、対症療法が続きます。
女性が薬を服用するときの注意点は何ですか
妊娠、授乳している女性が薬を飲んだときの安全性に関するデータは不十分です。妊娠を計画している場合は、2ヶ月前から薬の服用を中止してください。
授乳している場合も、薬が母乳中への移行することがあるので、薬を飲まないでください。
運転するときは、どんなことに気をつけるべきですか
ナルコレプシー、特発性過眠症と診断されているときは、医師が処方した眠気覚ましの薬を決められた用法で服用することが大切です。薬を服用することで、眠気が運転に支障のないレベルまでコントロールする必要があります。
バス、タクシー、トラックなどの旅客、運送に携わるドライバーの人で、客観的な運転適性を調べたいときは、覚醒維持検査を検討します。
発達障害に併発する眠気にはどんな薬が使われますか
注意欠如多動性障害では、日中の過度の眠気が問題になることがあります。覚醒と注意力の向上を促すため、コンサータおよびストラテラが処方されています。コンサータの有効成分は、リタリンと同様に、メチルフェニデート塩酸塩です。
薬局で購入できる眠気覚ましの薬は何ですか
市販で販売されている眠気を防止するための薬として、カフェインの錠剤があります。カフェインには、軽度の覚醒作用があります。しかし、カフェインを過剰に摂取すると、副作用による健康被害が生じる危険があります。
必ず薬剤師に服用の注意点について、説明を受けて下さい。
眠気覚ましの作用がある漢方薬はありますか
漢方の中には、麻黄という生薬が含まれているものがあります。その主成分はエフェドリンですが、交感神経のはたらきが活発になります。その有効成分には覚醒作用があることから、眠気が軽減します。
