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モディオダール処方の注意点について
モディオダールとは

モディオダールは、中枢神経系で覚醒を促す作用のある薬です。日中の過度の眠気を治療するために用いられています。薬の成分は、モダフィニルです。
どんな病気に使うことができるか

国内では、ナルコレプシーあるいは特発性過眠症に伴う日中の過度の眠気を治療するために用いられています。
閉塞性睡眠時無呼吸に対してCPAP治療を行っている人で、過度の眠気が残存している場合にも保険適応があります。
出典:医薬品医療機器総合機構
効果について

薬が脳に働きかけることで、集中力が増して、日中の過度の眠気を減らすことができます。
出典:Modafinil for the treatment of narcolepsy – QVH NHS Foundation Trust
薬を飲んでも効かないとき
はじめに、睡眠衛生の徹底を行います。睡眠不足、生活リズムの乱れがあれば、是正してください。アルコールを飲む、夕方から就寝前にかけてカフェインを摂取する、喫煙の習慣があるときは、見直しが必要です。
生活習慣を改善しても、モディオダールによって眠気がコントロールできないときは、他の中枢神経刺激薬の追加を考えます。
副作用について
頭痛、動悸、口渇がよくある副作用の症状です。皮膚の症状として、肌荒れ、痒みを訴える方もいます。注意したいのは、薬を飲むことで、不安、うつ症状が出現する場合があります。
普段と違う症状が出現したときは、担当医の指示に従ってください。
医師は、薬の依存性に注意しながら、外来で管理していきます。
処方について
2021年4月からは、モディオダール適正使用委員会に登録された医療機関において、ナルコレプシー、特発性過眠症、閉塞性睡眠時無呼吸のCPAP治療後に残存する過度の眠気の治療が必要と判断される必要があります。
新規のモディオダール処方を受けるためには、日本睡眠学会専門医療機関(A型)で確定診断を行う医師の診察とMSLTによる評価を受けることが必須になります。A型に準ずる施設のと確定診断医師も、診断することができます。
登録医療機関において、その委員会の審査に通った登録医師(確定診断医師I)が、薬を処方することができます。日本睡眠学会専門医の資格があることが条件となっています。
あるいは、登録医療機関に勤務している医師の中で、睡眠障害の診療に従事している専門医制度を有する学会の専門医(確定診断医師II)も処方できます。
確定診断後の治療・処方を行う医師の場合は、確定診断を行った医師と連携することで、モディオダールを処方することができます。
取り扱い薬局については、処方する医師に尋ねることを勧めます。