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あなたが眠くなるのはストレスが影響しているかも
ストレスを受けて眠い症状で悩んでいませんか
仕事が忙しくなったり、上司の指示が厳しく緊張したり、人間関係で困っているときに、眠気を感じることはありませんか。ストレスを受けたことで、ついウトウトしたり、居眠りをした経験をした方もいると思います。
仕事中、勉強中に眠くなる理由はさまざまですが、ストレスがあなたの眠気を引き起こしていることもあります。
今回は、なぜストレスが眠気を引き起こすか、よくある原因、どんな症状に注意すべきか、どう対処すれば良いかを、睡眠専門医が基礎知識を解説します。
どんなストレスが多いか?
働く世代で多い悩みは、人間関係、仕事の時間と内容、将来への展望などが多い印象です。具体的なものをご紹介します。あなたに当てはまるストレスはありますか?
- 給与が少ない
- 仕事量が多すぎる
- 仕事の上で成長の機会がない
- 職務の魅力がなくやりがいがない
- 会社からのサポートがない
- 仕事に関係した方針が決まらない
- 上司からの矛盾した指示と期待
出典:Coping with stress at work – American Psychological Association
原因について
あなたがストレスを受けると、脳にある視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンの放出が増えます。このホルモンは、目を覚めさせる作用があり、睡眠を妨げる働きがあります。
その結果、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりすることが多くなります。眠りが浅い状態が前夜にあると、日中の眠気が生じ勤務中に寝不足を感じるようになります。
質の低下した睡眠が続くと、疲労の回復がうまくいきません。脳が十分に休息できない状況となります。そのため、こころと身体の両面で、疲労が蓄積して昼間の強い眠気をきたします。
また、別の眠くなるメカニズムとして、ストレスによって身体が反応して眠気が生じることがあります。医学的には解離性障害と呼ばれており、ストレスからの逃避するために眠くなると考えられています。
ストレスがないのに眠気があるときは?
職場、学校、家庭などでストレスを受けていないのに、あなたは眠気を感じていますか。
もし、思いあたるストレスがなく、昼間の眠気が強いときは、何らかの睡眠障害、過眠症が原因になっているかもしれません。そのときは、睡眠専門医の診察を受けてください。
治療法について
原因となっているストレスがあれば、ストレスを取り除くことが一番ですが、自分の力だけでは、なかなかできないことがあります。
寝つきが悪い、途中で目が覚める、浅い眠りがあれば、医師の指示のもとで、睡眠薬によって眠りを改善する方法があります。症状の程度によっては、精神安定剤、漢方薬を併用することもあります。
急に眠気を催したときは、短時間の昼寝を勧めます。仮眠の時間は、15分までにしてください。カフェインを含んだ眠気を覚ます飲み物を活用する方法もあります。
予防法について
ストレスを軽減するには、休養の時間を長くすること、そして、体を十分に休めることが大切です。自分の気持ちが和らぐような行動を試してみましょう。
仕事が忙しい方で、時間に追われている場合があります。そんなときでも、週2-3回の「自分の時間」をもつことはストレスを軽減するのに役立ちます。
特に、五感に心地よい活動をすることで、あなたが受けているストレスを緩和することができます。
体を動かすことは、睡眠の質を上げる効果があるだけではなく、こころの精神面の改善にも効果があります。
忙しいので暇がないという人は、まずは、ウォーキングを試してみましょう。一日当たり、プラス10分のウォーキングをすることで、ストレス発散に効果があります。有酸素運動を行うことで、脳内のセロトニン分泌が増し、あなたは「こころの落ち着き」を得ることができます。
出典:プラス「10」分のウォーキングから始めるストレス対策 – スポーツ庁
もちろん、一人で悩まず、家族、パートナー、友人、職場の上司など、周囲の人々の協力を得て、問題を解決することも重要です。あなたが抱えている悩みを他の人に聴いてもらうことで、気持ちが楽になることも少なくありません。
もし、不安、うつ症状があるときは、精神科、心療内科の診察を考慮してください。