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睡眠の悩みは何科に行けばいい?
睡眠の病気は何科の医師に相談すればいい?
睡眠障害は何科の病院に行けば良いか、悩んでいる方が多くいます。あなたが抱えている睡眠の問題について、どの医師の診察を受けると早期の解決につながるか、アドバイスします。
医師になると初期研修があります。その後、自分が選考したい診療科に進み、専門的な研修を受けます。内科(呼吸器、循環器、脳神経など)、精神科、小児科、耳鼻咽喉科などに進み、その後、睡眠医学を学ぶ進路をとることが多いです。
歯科、口腔外科を専攻した歯科医師も、睡眠に関わることがあります。睡眠外来を有している病院の一部門として、他の診療科と連携して診察を行っています。
病院を探すときの目安として、睡眠科という標榜があれば良いですが、国内では許可されていません。一部の大学病院が、睡眠科あるいは睡眠医療センターなどの名称を使っています。
かかりつけ医が睡眠医学の知識をもっていれば、睡眠障害の悩みに対応してもらえるでしょう。普段から通院している病院がないときは、日本睡眠学会専門医のリストを参考にして探すことを勧めます。
それでは、どんな専門性をもった医師に受診すればよいか、眠りの悩みの種類別に解説します。
不眠症で悩んでいるとき
夜眠れないので何科を受診すればよいかという質問を受けることがあります。不眠の原因は、数多くあります。その中でも、ストレス、うつ、こころの病気などが引き金となって、夜寝れない場合が少なくありません。
入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などの症状があるときは、最寄りの内科、心療内科、精神科に相談すると良いでしょう。
睡眠時無呼吸の症状を相談したいとき
大きないびき、日中の眠気が問題となる病気で困っているときは、内科、耳鼻咽喉科の医師に相談することを勧めます。内科の中でも、呼吸器、循環器の病気を専門的に取り扱っているクリニックに受診すると良いでしょう。
睡眠時無呼吸の原因を知りたいと思うときは、上気道の詳しい検査、画像診断が必要になります。そのときは、耳鼻科の診察を受けてください。
過眠症の診察は何科に行けばよいか
睡眠不足、睡眠リズムの問題がない状況で、日中の過度の眠気、繰り返す居眠りがあるときは、ナルコレプシー、特発性過眠症などの病気が考えられます。思春期くらいに症状が発症することが多いです。
寝ても寝ても眠い、仕事中、眠気が強くて意識が飛ぶなど、日常生活に支障があるときは、脳神経内科、精神科に相談しましょう。高齢者では、認知症による眠気との鑑別も要します。
過眠症の診断には、反復睡眠潜時検査による客観的な眠気の評価が必要です。国内では限られた病院しか、精密検査を施行していません。そのため、日本睡眠学会専門医療機関のA型のクリニックまたは病院に紹介してもらうことを勧めます。
概日リズム睡眠障害の疑いがあるとき
体内時計の乱れによって、就寝と起床時刻が望ましいタイミングでないので治したいときは、精神科、心療内科に相談しましょう。
睡眠習慣の指導、メラトニンアゴニスト、高照度光療法による体内リズムの調整が行われます。こころの病気を合併しているとは、その治療も同時に行われます。
子どもの睡眠障害が心配であるとき
子どもの眠りの問題について対応している診療科は、小児科です。
対象年齢で悩む保護者もいますが、一般的に、15歳までは小児科が窓口になります。
中学生、高校生で、寝付けない、朝起きられない症状があり不登校となっているときは、児童精神科も対応してくれます。起床困難の原因として、こころの病気、起立性調節障害、そして、睡眠相後退症候群の鑑別が必要になります。その他の要因として、発達障害が合併していることもあります。
居眠りが多いときは中枢性過眠症が疑われるので、最寄の睡眠外来に相談してください。
レム睡眠行動障害の相談をしたいとき
寝言が多く、怒鳴るような声が問題になっている、悪夢を見ながら体を動かしてしまう症状が気になるなら、脳神経内科の医師に診てもらうことを勧めます。
物忘れ、認知症との関連があるレム睡眠行動障害の診断には、終夜睡眠ポリグラフ検査および中枢神経系の評価が必要になります。
脚がむずむずして眠れないとき
寝る時間が近くなると、脚に不快な感覚が出て、じっとしていられない症状が出現するときは、むずむず脚症候群の可能性があります。脚の症状によって、入眠困難、中途覚醒が引き起こされます。この問題を解決したときは、脳神経内科の診察を受けると良いでしょう。
睡眠中の歯ぎしりで悩んでいるとき
眠っているときに、歯ぎしりの音がうるさいので対策したいときは、歯科が対応する診療科になります。最寄の歯科に受診して、相談しましょう。いびきの音を軽減するための対策も、同時に相談することができます。