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いびき・無呼吸の悩みは何科の病院に受診すればいい?
睡眠時無呼吸症候群とはどのような病気か?
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に無呼吸あるいは低呼吸になることで、睡眠の質が低下して、日中の眠気、集中力の低下を引き起こす病気です。何らかの原因によって、上気道が閉塞することによって、発症します。
どの診療科を受診すればよいか?
自分のいびきの音で困ったり、無呼吸の疑いがあったり、睡眠時無呼吸症候群の検査や治療を受けたいときは、適切な診療科を選ぶべきです。なぜなら、診療科によって診療の内容や専門分野が異なるからです。
一般的には、睡眠時無呼吸症候群の検査や治療ができる診療科は、内科、呼吸器内科、循環器科、神経内科、耳鼻咽喉科、歯科・口腔外科、精神科、小児科などです。
多くの分野の医師が、専門性を活かして診察に関わっています。睡眠外来という名称があれば、目安になります。
日本睡眠学会専門医
睡眠専門医は、あなたの睡眠の困りごとの相談ができる医師です。いびき、無呼吸の検査、適切な対処法が何か、診察を受けることができます。
内科
専門性 | 特徴 |
---|---|
呼吸器内科 | 呼吸の問題について、詳しく診察することができます。CPAP機器の取り扱いにも長けているので、お勧めです。慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息が合併している場合にも、相談できます。 |
循環器内科 | 睡眠時無呼吸症候群と関連がある高血圧、糖尿病、肥満症の治療管理が得意です。生活習慣病、心不全、狭心症、不整脈の併発など、心臓病の専門知識が豊富であることが特徴です。 |
脳神経内科 | 脳科学の知識が深く、睡眠障害の全般を対応することができます。レム睡眠行動障害の合併、パーキンソン病、認知症などの神経疾患の治療管理あ必要である場合に選ぶと良いです。 |
中枢性睡眠時無呼吸は、何科の医師に相談すれば良いですか?
中枢型睡眠時無呼吸症候群の症状があるときは、心不全、脳梗塞の合併が疑われます。そのため、心臓の病気の疑いがあるときは循環器内科、脳梗塞の関わりが考えられるときは脳神経内科です。
出典:Sleep apnea – Diagnosis and treatment – Mayo Clinic
耳鼻咽喉科
睡眠時無呼吸症候群は、上気道の閉塞が要因となっているので、耳鼻科は、鼻、のどの状態を詳しく評価することができ、原因を調べることが得意です。鼻炎、口蓋扁桃肥大、アデノイド肥大の有無など、病気の発見をすることができます。
手術適応の診察についても、対応することができます。根本的な治療を考えたいという人には向きます。手術あるいはCPAP治療が良いか迷っている場合は、耳鼻咽喉科専門医(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)に診てもらうと良いです。
小児の睡眠時無呼吸は耳鼻科の病気が原因であることが多いので、子どもの診察も対応することができます。
歯科・口腔外科
顎顔面の形態の診断、咬合の問題への対処が必要なときは、歯科・口腔外科による診察を勧めます。矯正歯科が対応している歯科クリニックもあります。
通常、医科からの紹介によって、歯科で口腔内装置の作成を行います。一般的にはマウスピースによる治療を呼ばれています。歯ぎしりが合併している場合は、歯科の診察を要します。
専門的な診療を希望している場合は、日本睡眠歯科学会・認定医の診察を受けてください。
睡眠外科では、どんな治療を受けらますか?
睡眠外科とは、耳鼻咽喉科、口腔外科、形成外科の医師で、手術による睡眠時無呼吸の治療を行うことを目的にしている診療科を意味しています。舌下神経電気刺激療法、上下顎骨前方移動術などの手術が行われます。
精神科
睡眠障害の中で、不眠症、メンタルヘルス不調による睡眠の問題を抱えている場合は、精神科の診察を受けるべきです。睡眠時無呼吸症候群は、うつ病との関わりがあります。眠気の問題があるときは、精神科の診察を考慮してください。
子どもの場合
小児期において、睡眠時無呼吸症候群の可能性が疑われるときは、耳鼻咽喉科の診察を受けることを勧めます。地元に耳鼻科がない場合は、かかりつけ小児科から、大きな病院の耳鼻咽喉科に紹介してもらってください。高次医療施設に行く場合は、紹介状があると便利です。
まとめ:何科の診察を受けるべきか?
睡眠時無呼吸症候群を疑っているときは、耳鼻咽喉科あるいは呼吸器内科の診察を受けてください。
いびき、無呼吸以外の症状が主体である場合、具体的には、不眠、夜間の異常行動、日中の耐え難い眠気があるときは、精神科、脳神経内科の受診を検討すべきです。