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自分のいびきで起きる人:チェックする方法と対策
いびきが聞こえるのは病気のサインなのか?
あなたが深夜、自分のいびきの音で目を覚ましたことはありますか。あるいは、パートナーから、「夜中のいびきがうるさい」と言われた経験はありませんか。
ぐっすり眠れている人から見ると不思議に思われるかもしれませんが、自分のいびきが聞こえるという人、昼寝のときにいびきに気付く人もいるのです。
ところで、いびきは眠っているいるときに発生する音の問題ではなく、健康にも影響していることを知っていますか。
実は、いびきは睡眠時無呼吸症候群の徴候として、知られています。この病気の特徴は、不安定な睡眠を引き起こし、日中の疲労、集中力の低下が問題になります。放置すると、高血圧、心臓病、脳卒中などの発症リスクが高くなり、重大は病気とも言えます。
今回のブログ記事では、なぜ自分のいびきで起きるのか、セルフチェックの方法、睡眠時無呼吸症候群の危険度、対処法について、語っていきます。あなたの不安が少しでも解消されると良いですね。
自分のいびきの原因を知る
大きないびきをかく背景には、さまざまな要因があります。しかし、人によっては、複数の原因が見つかる場合があります。
例えば、中年太りの男性がアルコールを飲んで寝るとに大きないびきをかいている場合には、肥満および飲酒のいびきの音の発生に関わっていると考えられます。
いびきは、睡眠中に気道が部分的に狭くなることで発生します。上気道の閉塞は、舌根の後退、のどの筋肉が緩むこと、そして、鼻の通気性が悪くなることが要因になっていることがあります。特に、肥満、アルコール摂取、喫煙、寝姿勢などの生活習慣が、いびき発生に大きく関わっています。
日本人に多い要因として、顎顔面形態があります。小さな顎、下顎が後退している特徴がある顔立ちの人は、いびきをかきやすい傾向があります。
顔の骨格は親子で似ることがあり、もしかしたら自分のいびきと遺伝が関わってるのかしれないと推測している人もいるかもしれません。いびき自体は遺伝しませんが、いびきをかきやすい体質は親から子へと受け継ぐ可能性があります。
その他の要因として、加齢の影響があります。さらに、成人になっても口蓋扁桃肥大が残存している場合もあり、いびきをかく理由になります。
原因を知ることで、適切な対策を探していることができます。それと同時に、根本的に治せる方法があるのか、あるいは、対症療法になるのかが推測する手がかりになります。
自分のいびきを確認する方法
自分のいびきの音が聞こえるという人もいれば、いびきをかいているか分からないという人もいます。実際にいびきをチェックしてみたい場合は、家族やパートナーからのフィードバックをもらいましょう。
一人暮らしの場合は、スマホの睡眠アプリによって、録音する方法もあります。音の大きさやパターンについて、手がかりが得られます。
いびきの種類には、軽い鼻音から大きないびきの「ガーガー」音まで、さまざまなものがあります。アルコール摂取の有無、鼻づまりの程度、そして、体位(仰向け、横向き、うつ伏せ)などで音量が変化します。これらを正確に知るには、ビデオ録画が一つの手段となります。家族にスマホで自分の寝ている様子を撮影してもらう人もいます。
実は、いびきは気道が部分的に閉塞しているときに発生し、低呼吸の状態になっています。それに対して、気道の完全閉塞が生じると無呼吸になります。これらの異常呼吸は、睡眠の質を下げて、日中の疲労感につながります。つまり、いびき呼吸があると、睡眠時無呼吸症候群の可能性を示唆しています。
病院で自分のいびきを調べる:病気の評価
睡眠の専門施設では、終夜睡眠ポリグラフ検査と呼ばれる評価方法が用いられます。この精密検査は、病院に一泊して行われるもので、睡眠中の脳波、心拍数、呼吸、血中の酸素レベル、いびきの音などが計測されます。睡眠の検査入院と呼ばれています。
個室で各種センサーを装着されて眠りますが、別室で睡眠検査技師が一晩の睡眠と呼吸の状態を監視しています。脳波計の記録と同期してビデオ記録も行われます。したがって、いびきの音だけではなく、睡眠中の身体のさまざまな生理変化も分かります。
出典: Snoring – Cleveland Clinic
この検査を受けることで、睡眠時無呼吸症候群の重症度と確定診断ができます。さらに、検査データがあることで、いびきに対処するための各種の治療法が保険適用になります。
いびき放置が引き起こす健康問題
大きないびきは同室で寝ている人々にとっては騒音の問題となりますが、本人にとっては、健康上のリスクを伴うことがあります。
いびきは閉塞性睡眠時無呼吸の症状であり、睡眠中に気道が狭くなっていることを示唆しています。したがって、寝ているときに体内への酸素の取り込みが不十分になります。同時に、血中の二酸化炭素が増えます。夜間の低酸素血症は心臓と脳に負担がかかり、治療せずに放置すると心臓病、脳卒中の発症リスクが高くなります。
睡眠という視点でみると、いびき呼吸は息をするために努力が必要な状況なので、脳が覚醒しやすくなります。その結果、眠りの質が低下して、日中の過度の眠気、集中力の低下、仕事や日常活動におけるパフォーマンスの低下につながります。ぐっすり眠れない状況が続くと、うつ症状が現れる人もいて、生活の質にも大きく影響します。
自分のいびきが音響の問題だけではなく、自分の健康にとって深刻な病気が発症する徴候であることを理解しましょう。
出典:Always Tired? You May Have Sleep Apnea – FDA
セルフケアの実際
いびきの改善には、生活習慣の是正から始めることが基本です。まずは、体重の管理を優先しましょう。例えば、食生活の見直しと定期的な運動を取り入れることで減量を行い、肥満を解消することはいびきを減少させる効果があります。
アルコールの摂取を控える、喫煙を止める、就寝前の重い食事を避けるなどの習慣も、いびきの軽減に役立ちます。
寝るときの姿勢を工夫することも効果があり、横向きで寝ることを勧めます。なぜなら、仰向けで寝ると舌が喉の後ろに落ちやすくなるからです。横向きに誘導するような抱き枕を活用する方法があります。
市販のいびき防止グッズには、鼻呼吸を促す鼻腔拡張テープや、下顎を支えて舌がのどを塞ぐことを防ぐマウスピースがあります。ドラッグストアあるいはネット通販での購入によって、グッズを入手することができます。手軽に試すことができるというメリットがありますが、治療効果の検証が必要になります。
病院で受けられる治療法とは
セルフケアを行っても、いびきの音が小さくならないときは、マウスピースあるいはCPAP治療(持続陽圧呼吸療法)が効果的です。
前者の対処法は、歯科で製作してもらうもので、口腔内装置と呼ばれています。オーダーメードであなたの顎に合ったマウスピースが作られます。睡眠時無呼吸症候群の診断名があると、保険適用になります。ただし、重症の睡眠時無呼吸では、効果が不十分になることがあります。
それに対して、後者はCPAP機器を呼ばれる呼吸を補助してくれる装置を病院から借りて、寝ているときに使用する対処法です。CPAP装置は睡眠中に一定の圧力で空気を気道に送り込み、気道が閉塞するのを防ぎます。CPAP治療は非常に効果的ですが、装置を毎晩使用する必要があり、最初は装着感に慣れるまで時間がかかることがあります。定期的な通院が必要です。
手術による治療も選択肢の一つであり、病的に肥大した口蓋扁桃あるいはアデノイドの除去や気道を広げるための手術などがあります。これらは通常、他の方法で効果が得られなかった場合に検討されます。睡眠時無呼吸症候群の手術は根本的な解決をもたらす可能性があります。しかし、根治の見込みがあるか、手術適応があるかの見極めが大切です。
よくある質問とその回答
自分のいびきに気付いたときに、医師に相談するべきタイミングはいつですか?
いびきが慢性的である、血圧が高くなってきた、または日中の眠気があって生活に支障が出ている場合は、睡眠専門医に相談することを勧めします。
症状がひどいときは、何科にかかったら良いですか?
耳鼻咽喉科、呼吸器内科の医師が診察をしています。いびき外来あるいは睡眠外来などの専門的な医療を提供している医療施設もあります。
なぜ、自分のいびきが聞こえるのでしょうか?
眠りが浅いこと、そして、音量が大きいことが考えれます。
自分のいびきで起きる理由として、何が考えられますか?
気道が狭窄しているので、体が酸素不足になります。そうなると体が苦しい感じるので、何とかして呼吸をしようとします。その結果、目が覚めてしまいます。重症の睡眠時無呼吸があると重篤な低酸素血症が生じるので、寝ているときに苦しく感じてフガッっと起きる人もいます。