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女性のいびきを改善する対処法
恥ずかしい思いをした経験はありませんか
眠っているときに、自分の大きないびきに気がつかず、周りに迷惑をかけて気まずい思いをした女性からの相談が増えています。
20代から30代で多い相談とは・・・
彼氏から、「イビキがひどいから、何とかして」と言われた。
同棲を始めた、新婚で一緒に寝るようになった方からも悩みもよくあります。
一緒に住むようになって、「寝室を別にしたい」と切り出された。
社会人になってから旅行、出張で困るという女性も少なくありません。
旅行中、大きなイビキをかいて、友人や同僚に、ドン引きされた。
・いびきは自分では分からないことが殆どです
女性の眠りの中で、音のトラブル相談として多いものは、イビキと歯軋りです。アプリで「自分のいびき」をチェックして初めて重大さに気づく方もいます。
海外の報告では、男性と比較すると、女性は自分のいびきについて言わない傾向があり、軽いものと表現することが多いようです。
女性の場合、出産で入院することもがあるかもしれません。大部屋のときに、入院中のいびきで隣の人とギクシャクする関係になることもあります。デリケートな音の問題ですが、大学生、専門学校、予備校などにおいて、寮のいびきもトラブルになる可能性があります。
恥ずかしくて聞けない問題と思っている女性のために、自分がイビキの問題を気にせずに、安心して眠れるように、女性のいびき解消法について、睡眠専門医が解説します。
対策グッズはどんなものか?
病院やクリニックでイビキを治したいと相談される前に、すでに対策をしているものとして、以下のようなものがあります。
- いびき防止サポーターを使った
- 枕を変えてみた
- サプリを試してみた
- 口テープを貼ってみた
- パートナーに耳栓をつけるように頼んだ
これらの対処法で、いびきが治れば良いのですが、効果が今ひとつということもあります。そういった場合は、適切な治し方について、睡眠専門医に相談すべきです。
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いびきをかく原因について
大きなイビキをかく原因は、さまざまです。中には、複数の原因が隠れていることがあります。夜中に爆音となるイビキは、上気道が狭くなるときに生じる振動音が正体です。
・ひどくなると無呼吸になります
一過性のものであれば、飲み会の後、アルコールが理由として多いです。鼻づまりによる口呼吸が原因となっているイビキ、特に、花粉症のシーズンでは、よく相談を受けます。
一方、経過が長いときの原因としては、アデノイド、口蓋扁桃の肥大などが多いです。10代前半から「激しいイビキ」で悩んでいて、喉が腫れていることはありませんか。
女性特有の要因として、妊娠の影響があります。妊娠後期になると、体重の増加、女性ホルモンの影響によって、いびきをかきやすくなります。
痩せ型の女性でもイビキをかくのはなぜ?
・骨格、顔立ちによる影響があります
アジア系では、下顎が小さい、後退している(噛み合わせが良くない)ことが、いびきの原因として多いです。この場合、肥満が合併すると、さらに大きなイビキの原因になります。
10代のころから、修学旅行あるいは合宿中のいびきを指摘されたことがある人は、顎の形態をチェックしてみましょう。20代になって、友人との旅行で初めて指摘されて、いびきの存在に気づく女性もいます。
50代では更年期の影響があります
一般的に、更年期は、閉経の時期から前後5年となっています。中には、40代から女性ホルモンの分泌が減るケースもあります。女性のいびきは、加齢による要因もあります。
女性ホルモンは、上気道を構成する筋肉を緊張させる働きがあります。しかし、更年期では、女性ホルモンの分泌低下に伴い、気道の開大が、20代、30代の頃と比較すると、うまく行かなくなります。
その結果、更年期、50歳以降、中高年の女性では、いびきをかきやすい理由となります。
治療せずに放置すると危険です
1.周囲への影響
まずは、寝室環境の中でも気をつけたい音の問題。彼氏、夫が眠れない状況になるので、関係がこじれることが多いです。最悪な事態として、お付き合いの解消、離婚の問題になります。
旅行のときは、爆音のために、友人に迷惑をかけいます。社員の研修旅行で大部屋の場合、ドン引きされる可能性があります。
一人で、カプセルホテルに滞在するとき、夜行バスの移動時に眠るとき、登山でキャンプするときにも、周りからクレームが来る心配があります。
海外留学のとき、シェアハウス、寮で生活する場合も、ルームメートに迷惑をかけないようにすることが大切です。
2.健康への影響
・睡眠時無呼吸症候群のサインです
いびきの原因は、睡眠中に気道が狭くなることです。そのため、眠っているときに、十分に酸素が取り入れることができません。
将来的に、血圧が高い、心臓の病気、脳梗塞などの大病が発症する危険があります。
眠りの質が低下します。そのため、日中の疲れ、だるい、頭が重い、熟睡感がないとった症状が問題になります。眠気があると、運転、仕事のパフォーマンスに影響します。
治し方のポイント
1.口を閉じて鼻呼吸で横向きに寝る
口呼吸のときは、上気道を拡大させる筋肉のはたらきが低下するので、鼻呼吸となるようにすることが大切です。鼻炎がある場合は、耳鼻科での診察を受けることが良いです。
仰向けでは、舌根部が後方に沈下しやすいので、横向きに眠るようにしましょう。
2.アルコール摂取を控える
寝る前にアルコールを飲むと、舌の筋肉が緩む原因になります。特に仰向けで眠ると、舌が後方に落ち込みやすくなるので、気道が狭くなります。
飲み会のとき、晩酌が遅いときは要注意です。
3.肥満を解消する
体重増加に伴い、首周りの脂肪が気道を狭窄させます。さらに、舌にも脂肪がつくので、大きくなります。肥満によるイビキは、ダイエットが根本的に治す方法になります。
4.マウスピースを作ってみる
医師の診察を受けて、睡眠時無呼吸症候群と診断を受ければ、マウスピースを健康保険で作ることができます。
夜間のマウスピースを装着することで、下顎が前方に誘導されます。その結果、気道が広くなり、いびきが消失します。
5.その他の治療方法
重度の場合には、CPAP治療を行うことがあります。特に、中高年以降で、合併症の危険があるとき、長い無呼吸発作もあるときは、考慮します。
耳鼻科で手術を検討するケースもあります。一般的には、扁桃肥大を摘出する術式、口蓋垂、軟口蓋を切除する術式、さらに、鼻の通気性を良くする手術などがあります。
レーザーを上気道の閉塞部位に照射することで、上気道の閉塞部位を拡大させる方法もあります。いびきのレーザー治療と呼ばれています。