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どうやって睡眠障害を診断するかを解説します
睡眠障害の診断とは
眠りの問題で困っている方からの相談を受けています。さまざまな症状があり、人によって経過は異なります。外来では、あなたが悩んでいる睡眠の症状について、診察を行い、必要な検査を行います。
最終的に病状を判断することが診断と言います。適切な治療が何か決定するために、診断を確定することは大切です。
診断基準について
眠りの状態を適切に診断するために、信頼性の高い診断を確定するために、はっきりとした根拠が必要になります。通常、学会が専門家が最新のエビデンスを拠り所として、基準を作成します。
外来で診察を行うときは、睡眠障害の国際分類にある基準を使うことが多いです。それぞれの病気について、症状、経過、鑑別すべき病気、診断するための条件、重症度の目安が記載されています。
当院の外来では、世界標準の診断基準を採用しています。
過眠症について
睡眠時間を長くしても、昼間の眠気が強い病気です。
大きなイビキ、呼吸が止まる、昼間の眠気が問題となる睡眠障害です。
寝つきが悪い、途中で目が覚める、眠りが浅いので、日中の活動に支障が出ている。
診断方法について
病院では、下記の検査、診察を中心に評価していき、診断および重症度を確定していきます。病状によって、担当医師が必要な睡眠障害の検査を選択します。
眠りの質を調べるためには、脳波検査が必要です。具体的には、睡眠検査入院と呼ばれる「病院に宿泊して調べる精密検査」のことです。適切な検査を選びことで、あなたの睡眠の状態を明らかにし、正しい診断が得られます。
- 症状の聞き取り(経過について)
- 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)
- 反復睡眠潜時検査(MSLT)
- 携帯型装置(簡易型PSG)
- 睡眠日誌、アクチグラフ
- 血液検査
- 髄液検査
睡眠障害の原因によって、診断に必要な検査は異なります。一般的には、睡眠の質、呼吸の問題、異常行動を評価するときには、終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。一方、ナルコレプシー、特発性過眠症などの居眠り病の診断には、反復睡眠潜時検査が必要になります。
典型的な閉塞型睡眠時無呼吸が疑われるときは、簡易検査が選択される場合もあります。
診断書について
会社で診断書を提出するように言われたがどうすれば良いかという要望、診断書の「もらい方」を知りたいという質問を受けることがあります。
診察のときに担当医に伝えれば大丈夫ですが、初診のときは、診断が確定していないので、交付されることが少ないです。
病状の聞き取り、その後の経過、検査の結果を総合して、担当医が診断書を書くこと多いです。
病院を探している方へ
自分が悩んでいる眠りのトラブルを解消するためには、最寄の睡眠障害を専門的に診察している病院を受診することが大切です。
現在、持病で地元のクリニックに通院している場合は、紹介状を書いてもらうとスムーズに外来が進みます。