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職場に嫌な人がいてストレスのため眠れない
職場の人間関係を考えすぎて眠れない
就職あるいは転職して新しい仕事を始めたとき、人事異動による配置換え、転勤・出向になったときなど、新しい職場で、初対面の人との関わりが始まります。
気の合う人ばかりであれば問題ありません。しかし、人間関係を保とうとしても「自分に合わない人」がいると、あなたのストレスになります。
人間関係で悩む日が長く続くと、精神的に苦痛になり寝れないことが多くなります。良い睡眠がとれないので、体調不良および疲労が出現します。
国内の統計から分かること
20~33歳の若年者において、初めて正社員として勤務した職場を離職した理由を調査した報告書によれば、人間関係が良くないと回答した割合が、男性:25.9%に対して、女性:24.8%でした。
出典:若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱ – 労働政策研究・研修機構
一方、雇用動向調査の結果において、転職者が前職を辞めた理由として、「職場の人間関係が好ましくない」と回答した割合が、男性では8.8%、女性では13.3%でした。
職場の人間関係で悩んでいる人は、少なくない印象です。強いストレスであるため、仕事を辞める決断の理由になることを理解することができます。
どんな原因が多いか?
人間関係のストレスによる不眠を訴えてきた人の話を詳しく聞いたところ、次のような原因があるようです。
ストレスの相手 | 具体的な事例 |
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上司 |
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先輩 |
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同僚 |
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部下 |
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後輩 |
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親会社の人 |
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働く世代で不眠を抱えている人の中には、日曜日の夜に、「明日仕事だと思うと眠れない」という場合があります。月曜日に職場に行くことに対して憂うつな気分になるので、「眠れないまま朝になった」という心当たりはありませんか。
ストレスを抱えやすい理由とは?
職場では、自分で付き合う人を選べないことが多いです。さらに、価値観が異なる人と関わることになるので、相互の理解が得られないこと、あるいは、信頼関係を築けないことがあります。些細なことで意見が対立してしまい、感情的になってしまうことが少なくありません。
組織が大きくなるほど、上司と部下の間で板挟みになる場面が出ていきます。チームを組んで仕事をすると、長い時間、嫌な人と過ごすことになるのでストレスが溜まります。
どのような症状が現れるのか?
毎日のように仕事の上でストレスが積み重なっていくので、こころと身体の症状が出現します。さらに、全身症状として、倦怠感が現れます。何となく、体の調子が良くないと感じることが多くなります。
どんな「こころの病気」が発症しますか?
適応障害があります。病状がひどくなるとうつ病が発症することがあります。
合併する睡眠障害の特徴について
- 寝つきが悪い
- 途中で目が覚めて、再び眠れない
- 嫌な夢を見てうなされることがある
- 朝早く目が覚めてしまう
- 悪夢ばかり見る
- ぐっすり眠れないので、朝起きられない
- 眠れないまま朝になった
眠れないのでアルコール摂取が増えたり、薬局で入手できる睡眠改善薬、サプリを試す人もいます。
ストレスを繰り返し受けると眠りが浅くなり、起床しても疲れがとれない状態になります。その結果、出社してからも眠気と集中力の低下が問題になります。
対処法について
職場において、人間関係によるストレスをうけているときは、環境の調整が大切です。会社に産業医がいれば、面談を受けることを勧めます。第三者的な立場で、あなたが抱えているストレスの相談にのってくれます。
規模の小さい会社では、産業医がいないときがあります。そんなときは、第三者に人間関係のことで悩んでいることを相談することを勧めます。こころの耳(厚生労働省)には、相談できる機関が紹介されているので活用しましょう。
職場の人間関係でハラスメントで悩んでいる場合は、ハラスメント悩み相談室に、パワハラ、セクハラのほか、LGBTの人が職場でいじめを受けることもあり、SOGIハラと呼ばれています。このような事態になったときは、一人で悩まないことが大切です。
本人がストレスを受けている環境を調整することが基本です。あなたが置かれている状況を、人事部の人に伝え、配置換え、転勤、職種の変更、休職などについて話し合うことを勧めます。
面談のときに医師の診断書があると、状況を説明しやすいかもしれません。
病状によっては、仕事を休んで療養に専念する必要があります。自分では適切に判断できないときがあるので、休職について医師に相談することを勧めます。休養しても病状が回復せず仕事を続けられないときは、退職が選択肢になるかもしれません。
眠れないときに処方される薬
ストレスによる不眠に対して、睡眠薬の内服を検討します。さらに、不安、緊張を軽減したり、抑うつ症状を緩和する目的として、抗うつ薬、精神安定剤を併用することがあります。希望があれば、漢方薬による治療も受けられます。