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寮の相部屋でトラブルになるいびきの騒音
寮生活でよくあるトラブル:いびきの音
寮生活の中で、夜中の静けさを突如として破る騒音として、大きないびきがあります。その音は、ただの嫌な爆音ではなく、共同生活を送るときに深刻な問題を引き起こします。
あなたは、自分のいびきが周囲に与える影響に気づいていますか?または、同室の人のいびきで夜な夜な苦しんでいませんか?
音の問題は、睡眠の質を低下させるだけでなく、日中のパフォーマンス、健康の問題、そして人間関係にまで影響を及ぼします。他の見方としては、いびきをかいている本人は、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる睡眠に関連した病気を持っている可能性があります。
このブログ記事では、いびきの原因から始まり、寮生活でトラブルになる事例、実践的な対策、さらには病院で相談できる治療法まで、共同生活にみられる「いびき問題」について語っていきます。
あなたが寮生活をより快適で健康的なものに、そして、ルームメートに迷惑をかけないために、情報をお役立てください。
いびきの基本知識
いびきとは、睡眠中に上気道が部分的に閉塞することで発生する音のことです。眠っているときに、筋肉がリラックスすることにより、喉の筋肉も緩むため、気道が狭くなります。この狭い空間を空気が通過するときに、気道周囲の組織が振動し、いびきの音が生じます。特に、仰向けで寝ているときは、舌の根元が後ろに落ち込みやすいので気道が狭くなりがちです。
完全に気道が閉塞してしまい、夜間に何度も短時間の呼吸停止を伴うと、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気になります。
いびきは上気道が狭くなり、体が酸素不足になるという一面を持っていますが、同時に睡眠の質を低下させることが分かってします。
出典:Snoring – Johns Hopkins Medicine
本人がいびきをかいていることに気付いていない場合も多いですが、周囲で寝ている人にとっては、つらいです。ルームシェアで多い騒音の問題の一つと言えます。
寮では、なぜ音の問題がトラブルになるのでしょうか?
寮は学生や働く人々が共同で生活する住居の形態の一つです。共有の部屋で寝泊まりし、生活することが多い背景があります。そのため、静かな夜に、同室の人が発生させる生活音、いびき、寝言、歯ぎしりなどの音に敏感に反応してしまうからです。
短期間の研修のために、寮に泊まりこんで合宿という形式がとられることもあります。その場合も、ルームメートのいびきの音は、同室の人の安眠を妨害する可能性があります。
いびきの騒音:どんな寮で音の問題が生じるのか?
寮の種類 | 寮生活の概要 |
---|---|
学生寮 | 中学校、高校生、大学生、専門学校など、自宅から遠い学校に通う場合、寄宿制、海外留学の場合、キャンパス内外にある寮で生活します。 |
社員寮 | 特定の企業が社員の福利厚生のために提供する住居です。新入社員や単身赴任の社員が利用することが多いです。 |
公務員寮 | 教員、警察官、軍人、看護師などの職種に対して設けられることがあります。特に赴任地が遠隔地である場合に活用されます。 |
研修施設の寮 | スポーツ選手や音楽家、芸術家など、特定の技能を学ぶ人々のために利用されます。集中的な訓練や練習に専念するための施設です。 |
宗教施設の寮 | 神学校や僧侶養成所など、宗教的な訓練や教育を受ける人々のための寮も存在します。合宿のために利用されることもあります。 |
いびきは、男性にみられる音の問題という先入観がありますが、女子寮においても、ルームメートの強烈ないびきで悩んでいるケースもあるようです。デリケートな問題だけに、なかなか相手に本当のことを言えないという背景もあるようです。
自分がかくいびきが与える影響とは
寮生活におけるいびきの問題は、不快な音に留まらず、周囲に深刻な影響を及ぼします。
2人部屋、3人部屋など、相部屋が主体である寮では、一人のいびきが他の全員の睡眠を妨げる可能性があります。これにより、ルームメートは睡眠不足や日中の疲労感が増し、学業成績や仕事への集中力の低下につながることがあります。
さらに、いびきは同室者間のストレスや緊張の原因となり得ます。騒音が引き起こす睡眠不足によるイライラ感や、夜間に何度も起こされることへの不満は、寮舎の生活における人間関係の悪化を招きかねません。隣室にも音が響き、同じフロアの人にも影響することもあります。
長期間、音の対策が行われないと、心理的ストレスや人間関係のトラブルを引き起こします。状況が悪化すると、寮で生活している人のメンタルヘルスに悪影響を与えることになります。
いびきが病気の徴候である点からみると、いびきをかいている人は閉塞性睡眠時無呼吸の症状であり、眠りが不安定であるという事態になっています。
このように、寮生活におけるいびき被害は、集団生活の不快感を超え、周りの人の睡眠の質の悪化、ストレスと不和の問題、さらには健康に至るまで多方面にわたる影響を及ぼしています。
いびきの音を放置することは、自己管理能力や他者への配慮が不足していると捉えられる可能性もあります。なぜなら、寮で寝食を共にする生活において、社会性や協調性に関係するからです。
ノイズキャンセリングの機能がある耳栓を使用しても、寮の仲間がかくいびきの轟音のために、何度も目が覚める事例が報告されています。私たちが思っている以上に、激しいいびきがあるということに驚かされます。
したがって、大きないびきをかいている場合、音の問題に早急に対処することは、自分自身の健康維持だけでなく、共同生活を円滑にするためにも大切です。
セルフケアの方法
1.日常生活の習慣の見直し
習慣 | 特徴 |
---|---|
体重管理 | 肥満体型があるといびきのリスクを高めるため、健康的な食生活と適度な運動を心がけるましょう。 |
寝姿勢 | 背中を下にして寝ると舌が落ち込みやく、気道を塞ぎやすくなります。横向きでの睡眠を勧めます。 |
飲酒 | アルコールを寝る前に飲んだり、飲酒量が多いと、喉の筋肉が弛緩させ、いびきを悪化させます。 |
2.いびき対策グッズの活用
グッズ | 特徴 |
---|---|
いびき防止枕 | 頭と首を適切な位置に保ち、気道が開いて呼吸がしやすいように設計された枕です。 |
いびき防止マウスピース | 自分で型取りをして下顎を位置を調整して、気道が塞がりにくくなるように作用します。 |
鼻呼吸サポートグッズ | 鼻腔を広げることで、口呼吸を防止して鼻呼吸を促進するテープやデバイスがあります。 |
耳栓 | ルームメートのいびきがうるさくて、騒音による睡眠妨害を避けるために用いられます。 |
出典:Health Matters: Snoring, How to quiet a snoring roommate – Boston University
病院で受けられる対処法
診断の方法
終夜睡眠ポリグラフ検査を行って、睡眠中の呼吸、脳波、心拍数、筋肉の活動などを記録し、いびきや睡眠時無呼吸の程度を評価することができます。
耳鼻咽喉科や睡眠専門医が、いびきの原因となる身体的な問題(鼻づまり、のどの様子、顎の構造など)を診断し、終夜睡眠ポリグラフ検査の結果を解釈して、睡眠時無呼吸症候群の診断を行います。
出典:Sleep apnea, diagnosis – Mayo Clinic
治療法の種類
方法 | 特徴 |
---|---|
口腔内装置 | 軽度から中等度のいびきや睡眠時無呼吸の場合に用いられます。マウスピースは携帯性に優れるので、寮生活には便利です。下顎を前方に保持して気道を確保する装置です。市販のタイプとは異なり、歯科医師が顎の位置を調整して作成されます。 |
CPAP | 持続陽圧呼吸療法は、中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群の治療として最も一般的な方法です。睡眠中にマスクを通じて一定の圧力の空気を送り込むことで気道を開けて呼吸を助けます。電源が必要になるので、寮の部屋での使用は確認を要します。 |
外科手術 | 口蓋扁桃あるいはアデノイドの肥大や鼻の構造的な問題など、物理的な原因に基づくいびきの場合には耳鼻科手術が検討されます。大きな病院で、睡眠時無呼吸の重症度と気道の閉塞部位の詳しい診断が行われ、適切な術式が決定されます。 |