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ランドセン・リボトリールによる睡眠障害の治療
クロナゼパムとは
クロナゼパムはベンゾジアゼピン系の薬剤に分類されている医薬品です。けいれんを抑える作用があるので、てんかんの治療薬として使われることが多いです。不安を抑える作用もあるので、パニック発作の治療にも応用されてます。
効果について
クロナゼパムの薬理作用は、脳内にあるベンゾジアゼピン受容体に結合してGABA(γ-アミノ酪酸)による抑制性神経伝達を亢進させることです。
中枢神経系の興奮を抑制するため、痙攣の症状を抑える効果、および催眠・鎮静の効果があります。
クロナゼパムの商品名は何ですか?
国内では、ランドセン、リボトリールという名称で認可されています。
どのような病気に処方されているますか?
小型(運動)発作、ミオクロニー発作、点頭てんかん、失立発作、精神運動発作、自律神経発作などです。
米国では、どのような疾患の治療に使われていますか?
てんかん、パニック障害です。
出典:Klonopin (clonazepam) tablets – FDA
副作用について
クロナゼパムを服用したときに起こり得る副作用として、日中の眠気、傾眠、めまい、筋緊張低下、不眠などがあります。その他、神経過敏、情緒不安定、幻覚、不安が現れることがあります。
ベンゾジアゼピン受容体作動薬を長期に服用していると、精神依存と耐性が形成されることがあります。主治医とよく相談する必要があります。
出典:ベンゾジアゼピン受容体作動薬の治療薬依存 – 厚生労働省
どのような睡眠障害の治療に使われているか?
クロナゼパムは、夜間の異常行動と激しい寝言が特徴であるレム睡眠行動障害に処方されることがあります。
抗てんかん薬ですが、抗けいれん作用と脳波に対する作用があるため、レム睡眠行動異常症の治療に対して、保険適応が認められています。
むずむず脚症候群による不眠に対して、クロナゼパムが処方されることもあります。さらに、夢遊病、夜間の性的な異常行動を呈するセクソムニアなど、パラソムニアが引き起こす症状を抑えるために応用されています。
ベンゾジアゼピンには様々な種類がありますが、催眠作用が高いものは睡眠薬として用いられています。クロナゼパムは、抗痙攣および抗不安の作用を併せ持つので、睡眠中の異常行動を抑えることを目的として使われています。
パラソムニアの症状を抑えるには、いつ薬を服用すれば良いですか?
薬を服用してから約2時間で最高血中濃度に達します。そのため、薬を飲む時間を就寝2時間前にする方法があります。