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睡眠時性的行動症の症状とは
セクソムニアのよくある質問

セクソムニアとは何ですか
睡眠中に無意識の状態で性の関連行動が生じる睡眠障害です。主に、ノンレム睡眠のときに、症状が発現し、対人関係、臨床上、そして、刑事的な問題になる病気です。
出典:American Academy of Sleep Medicine. The International Classification of Sleep Disorders. 3rd ed. Darien, IL: American Academy of Sleep Medicine; 2014.
どんな原因が考えられていますか
詳しい原因は分かっていませんが、睡眠不足、睡眠時無呼吸の合併があること、薬剤、アルコールなどの影響が考えられています。
睡眠中の異常行動を生じる病気は、パラソムニアと呼ばれています。遺伝的な要素も指摘されています。
出典:What is sexsomnia?: International Society for Sexual Medicine
小児期に多いノンレム睡眠に起きる睡眠障害について。
どんな症状がありますか
セクソムニアの人は、健康の人と比べると、深い睡眠、特に睡眠段階N3のときに脳の覚醒が多いことが知られています。一般的に、ノンレム睡眠のときに、エピソードが起きることが多いです。
男性に多くみられる病気ですが、女性においても、セクソムニアは発症します。
他の睡眠障害に合併することはありますか
夢遊病、睡眠時無呼吸、睡眠関連摂食障害、歯ぎしりに、セクソムニアの症状が併存することがあります。
そのため、詳細な病歴を聴取すること、そして、ビデオ記録のある終夜睡眠ポリグラフ検査で、他の睡眠の病気が合併していないか、調べることが大切です。
睡眠障害を正確に調べるために必要な検査の方法について。
法的な問題はどうなっていますか
セクソムニアによる傷害事件に対して、刑事訴追があったときに、法廷で、病気のために無罪となるか、あるいは、法的な責任があるかについては、議論されているところです。
睡眠関連性行動障害という病気の理解が浸透していくと、法医学的な見解が出てくると考えられています。
何科に受診すれば良いですか
精神科、心療内科、そして、睡眠障害の専門施設のある病院への診察を勧めます。
どうやって治療していますか
睡眠衛生の指導、そして、薬としては、抗れんかん薬であるクロナゼパムの投与を試みます。
合併している睡眠障害があるかを調べ、睡眠時無呼吸がある場合、その治療(CPAP療法、マウスピース装着)を検討します。
出典:Alon Y. Avidan Non–Rapid Eye Movement Parasomnias, Clinical Spectrum, Diagnostic Features, and Management. In: Kryger MH, Roth T, Dement WC, editors. Principles and Practice of Sleep Medicine. 6th. Philadelphia, PA: Elsevier; 2016.