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いびきをかく原因
いびきをかくのはなぜ?
夜いびきをかいているが、家族、パートナーに指摘されたとき、いびきをかく理由について疑問に思うことがあります。
眠っているときに気道の周りにある筋肉が緩むと、息の通り道が部分的に塞がります。そのため、十分な量の空気(酸素)が肺に届かなくなります。
気道が狭まっていると、喉の振動(具体的には、軟口蓋、口蓋垂、咽頭と呼ばれる部分)が生じて音が発生し、イビキと呼ばれています。
このページでは、いびきをかく理由を紹介します。
気道の問題
舌が大きい、口蓋垂(のどちんこ)が長い、扁桃肥大があるなど、物理的に喉を狭くするような条件があると、いびきをかく理由になります。耳鼻科の病気は、睡眠時無呼吸症候群と密接に関わっています。
子どもの場合は、アデノイド肥大、口蓋扁桃肥大による上気道の狭窄が睡眠時無呼吸を発症させる原因になります。
鼻炎の影響
花粉症、アレルギー性鼻炎など、鼻腔の粘膜に炎症が生じることにより、鼻からの呼吸が困難になります。鼻づまりのときは、口呼吸になりやすく、いびきをかく理由になっています。
毎年、スギ花粉症が始まるシーズンになると、睡眠外来において、いびき治療の相談が増えてきます。鼻閉による口呼吸が増えることが要因かもしれません。
風邪をひく、鼻水が出ている場合も、同様に、いびきをかきやすいときです。
肥満
周りにある脂肪が、気道を圧迫するため、息の通り道が狭くなります。一般的に体重が増えると、いびき、無呼吸が生じやすい理由になります。
肥満体型があり高血圧、糖尿病の治療を受けている、健康診断でメタボと判定された人は、いびきをかく傾向があります。
そう言えば、最近太ったので、いびきをかくにようになったという人がいるかもしれません。男性では、ワイシャツの首周りのサイズが大きくなったとき、要注意です。
顎の問題
アジア人では、下顎が小さく、後退している方が多い傾向があり、上気道が狭くなる要因となっています。顔の骨格は遺伝するため、親、兄弟がいびきをかく人は、可能性があります。
横から顔を見たときに、下顎が後方に引っ込んでいる特徴がある骨格なら、いびきをかく原因になります。
アルコール
飲酒した夜に、大きなイビキをかく経験があるという方はいませんか。アルコールには筋肉を弛緩させる作用があります。
特に、舌の筋肉が緩むと、舌根の後方へ沈下が生じるため、いびきをかく理由になります。仰向けで就寝するときは、顕著です。
睡眠薬の影響
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬では、筋弛緩作用があります。そのため、舌根沈下が起きやすくなります。不眠症、こころの病気の治療を受けている人の中で、睡眠薬を服用している場合に、いびきをかく問題が生じることがあります。
特に、レム睡眠中は、体の筋肉の緊張がなくなるので、睡眠導入剤の影響が強く出やすいことが特徴です。
女性の場合
妊娠すると、いびきが悪化する場合あります。妊娠ホルモンの影響と体重が増えることで、上気道が狭窄しやすくなることが分かっています。
それに対して、閉経後に「いびきをかくようになった」という訴える女性から相談されることがあります。女性ホルモンの分泌が減少するため、呼吸が不安定になることが指摘されています。また、ホルモンのバランスが変化することから、肥満が関与することもあります。
対処法
自分でできる対策として、横向きに寝てみる、そして、アルコールを控えることを試しましょう。体重が増えないようにすることは、いびきの予防に役立ちます。
いびきをかく理由は人それぞれであることから、まずは、原因を突き止めることが大切です。そのためには、睡眠専門医の診察を受けることが近道です。
・すぐに睡眠外来の診察を受けるべきです。
いびきを放置すると、本人だけではなく家族も、熟睡できません。睡眠時無呼吸症候群を未治療にしていると、病気になりやすいので要注意です。