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キャンパーのいびきがうるさい問題
キャンプ場で迷惑をかけるいびきの騒音
自然の中でのキャンプは、日常のストレスから逃れる絶好のチャンスです。しかし、そんな中でも、キャンプ場でいびきがもたらす不快な響きは、あなた自身のリラックス、または大切な人との共有されるべき時間を奪う可能性があります。そればかりか、周りで眠っているキャンパーの睡眠を妨害してしまう危険があります。
この記事では、キャンプ中のいびきの音の問題を特集します。同行者、自分のテント周囲で過ごしているキャンパーから、「うるさいから、寝れない」という苦情を受ける前に知っておきたい対処法について語っていきます。
いびきの基礎知識
いびきは、眠っているときに呼吸の通り道が狭くなることで発生します。つまり、喉の筋肉が緩むことで引き起こされ、空気の流れが妨げられるために、気道の粘膜が振動して音が生じるのです。肥満体型で首回りが太い人は、いびきをかきやすい傾向があります。
いびきは自分では気づかないことが多いですが、周りで寝ているにとって騒音になり、不眠の要因になります。健康面では、いびきをかく本人にとっては、睡眠の質の低下や長期的には病気の発生が多くなるというリスクがあります。
キャンプ中のいびきは、普段の生活環境とは異なり、アウトドアで起こり得るトラブルの一つです。静かな自然の中ではいびきの音が反響するので、他のキャンパーの睡眠を妨げてしまいます。
夜は音が響きやすく、遠くまで音が届いてしまうことを知っておきましょう。夕食にアルコールを摂取すると、いびきの音が大きくなります。翌朝に、パートナーあるいは周りの人からクレームを受ける懸念があります。
このため、普段からいびきをかいている人は、キャンプを計画する際には、睡眠環境の工夫をするなど、事前に対策をしておくことが大切です。
女性キャンパーのいびき
仲の良い女性同士でアウトドアを楽しむ機会もあるでしょう。テント内で響き渡るいびきは友だちキャンパーの寝不足の理由になるかもしれません。騒音の問題によって、ぐっすり眠れない状況を引き起こすので、あなたの仲間が不眠になってしまいます。
普段の喧騒を離れてリラックスしたいと思ってみても、疲労感でキャンプ旅行が台無しになってしまう事態にもなりかねません。あなたのいびきの音は、周りで寝ているキャンパーのイライラや不満、および緊張感を生んでしまいます。
いびきの音は自分では気がつかないことで、周りから指摘されて初めて分かる場合も少なくありません。寝ているときのデリケートな問題であることから、面と向かって、話をしにくいという背景もあるようです。そのため、あなたがいないときに、キャンプ中に「いびきの音がすごい」という話題が出ている可能性もあるのです。
次回のキャンプ旅行の日程が分かっているなら、早めに対策をしておくことが重要です。
いびきの苦情について
キャンプ場でのいびきは、さまざまな苦情を引き起こす可能性があります。一般的なクレームとしていびきの音量です。他のキャンパーのテントが近い場合、音の影響は大きいでしょう。
翌朝に、「いびきの音がうるさくて、寝れない」という文句を言われるかもしれません。もしくは、あなたがいない所で、騒音系の迷惑キャンパーのレッテルを貼られてしまう心配があります。
同じテントで寝る同行者との間に緊張を生じさせることもあります。なぜなら、次の日の活動に影響するからです。前日の山登りの疲れが残ったままであると、体調もすぐれません。トレッキングのときに雰囲気の悪化を招きます。
アウトドアにおいて、いびきの対策を怠ると、他のキャンパーからの不満や苦情が発生するので、居心地が悪くなります。最悪の場合、同行者から次回の登山やハイキングや登山に誘われなくなる懸念があります。
筆者は、家族で過ごすテント泊において、「パパのいびきが気になって、眠れなかった」という騒音の悩みに関する経験談を聞いたことがあります。
キャンプ中のいびき対策
まず基本となるのが、眠っているときの姿勢です。背中を下にして仰向けで寝ると、舌が喉の奥に落ち込むので、気道が狭くなりやすい傾向になります。そのため、いびきを引き起こしやすくなります。それを防ぐために、横向きの寝姿勢を勧めます。携帯型の枕や追加のクッションを使用することを考慮しましょう。
市販のいびき防止グッズも、キャンプ中の睡眠を改善するために試してみましょう。例えば、ドラッグストアで販売されている鼻呼吸を促進する鼻孔拡張テープは鼻呼吸を促し、口を開くことを防ぎます。
別の手段として、いびき防止用マウスピースがあります。睡眠中の気道が狭くなることを防ぎ、呼吸をスムーズにする目的として使用されています。出かける前に上記のような対策グッズを自分の部屋で試して、睡眠アプリで自分のいびきの変化について評価してみることを提案します。
そして、最後に大事なことですが、夕食時のアルコール摂取を控えることをお忘れなく。なぜなら、飲酒によって上気道の筋肉が緩み、いびきをかきやすくなるからです。
同行者への配慮とコミュニケーション
キャンプ旅行で起きるいびき問題を考えるときに、同行者とのコミュニケーションを十分に行っておくことが必須です。あなたのいびきが理由となって良好な関係が崩れる前に、話し合いの場を作ると良いでしょう。そして、自分がいびきをかく可能性があることを、前もって事前に同行者に伝えおくことを勧めます。これにより、相互の理解と対策の準備が可能になります。
テントを組み立てるとき、あるいは夕食のときなどに、仲間に自分のいびきについて話を伝えておくことを勧めます。事情を知らない他のキャンパーのために、できるだけ寝場所を他の人から離れた場所に設定することを検討しましょう。もちろん、旅程を決めるときに人が少ない平日にすることも得策です。
同行者のために、耳栓を用意することも良いアイデアです。特に、キャンピングカーで過ごすときは、狭い空間なので音の対策は必須です。
対処法について
いびきに悩んでいるキャンパーが、市販のいびき防止グッズを使ったり、キャンプ中のアルコール摂取を控えたりしても、いびきが解消されないことがあります。
そのような場合は、睡眠専門医あるいは耳鼻咽喉科専門医への相談をおすすめします。睡眠クリニックでは、いびきの頻度や大きさ、睡眠中の呼吸パターンを詳細に評価することができます。肥満やアレルギー、鼻の問題など、いびきに関連する健康状態をチェックしてくれる存在です。そして、あなたのいびきの原因を特定し、最適な対策について相談することができます。
筆者が睡眠外来でお勧めしている対処法として、マウスピースがあります。特にキャンプなどのアウトドア活動中に便利ないびき対策と言えるかもしれません。職業柄、野営を行う機会が多い人が試すべき手段とも言えます。
マウスピースは口腔内装置と呼ばれており、軽症の睡眠時無呼吸症候群に対する保険適用の治療法です。下顎を前方の誘導することで、気道を拡げることができます。その作用機序によって、いびきの音を軽減する効果があります。
出典:Oral Appliance Therapy – American Academy of Dental Sleep Medicine
自分に合ったいびき対策のマウスピースはオーダーメードで、歯科で製作されます。作成に時間がかかるので、次のキャンプまでの時間に余裕をもたせることが大切です。
重症の睡眠時無呼吸症候群がある人で、CPAP治療を継続している場合は、小型のCPAP機器、バッテリーなどの準備が必要になります。
出典:CPAP: Travel Tips for Camping – RESMED