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高度肥満の治療方法は何ですか?
結論から言うと、高度肥満(BMI: 35以上)は、①生活習慣の改善(食事・運動・行動)、②薬物療法、③外科(減量・代謝改善手術)の順に組み合わせて治療します。
高度肥満の治療は、ただ体重を減らすことが目的ではありません。肥満に伴う健康障害(高血圧、脂質異常症、2型糖尿病、睡眠時無呼吸、脂肪肝、関節痛、月経異常など)を改善し、将来の心臓病や脳卒中のリスクを減らし、毎日を快適に過ごせる体を取り戻すための治療です。

まずは「現在の体重の5〜10%減量」を目標に、食事・運動・生活リズムの見直しから始めます。体重の変化や合併症の状態を見ながら、薬物療法や外科治療へと進んでいきます。
出典:日本肥満学会
高度肥満の治療費はいくら?保険はきく?
生活習慣の指導や合併症の治療は保険適用です。薬や手術は条件を満たせば健康保険が使えます。
「費用が心配」という声をよく聞きます。ご安心ください。栄養指導や運動指導を含む診察、生活習慣病の管理や処方は基本的に保険適用となり、月4,000〜8,000円程度(3割負担)が目安です。ただし、肥満症の治療薬は誰でも保険適用になるわけではなく、厚生労働省が定めた基準を満たす必要があります。
外科手術(減量・代謝改善手術)も同様で、適応条件と施設要件があり、クリニックからの紹介状が必要になるケースが多いです。手術が適応となれば、高額療養費制度を利用することで、月当たりの上限額として、約26万円が目安です。

所得と健康保険の負担割合に応じて自己負担額は変わるので、手術を受ける病院で確認することを勧めます。
デメリットと副作用は?
正直に申し上げると、高度肥満の減量は時間がかかり、外来だけでは思うように体重が減らないこともあります。治療が長期化する覚悟が必要です。
高度肥満の治療で一番多い失敗は、短期間で一気に減らそうとして食事を減らしすぎ、筋肉まで落ちて代謝が下がり、結局リバウンドすることです。体重が思うように動かない停滞期は珍しくありません。そこで諦めてしまうと、血圧、血糖、脂質、脂肪肝、睡眠時無呼吸などの合併症も改善しにくくなります。

セマグルチド注射(ウゴービ)などの肥満に関連する治療薬は体重減少を助けますが、吐き気・便秘・下痢などが出ることがあります。
出典:Semaglutide Injection – MedlinePlus
一方、胃を小さくする手術(減量手術)は一定の効果がありますが、手術そのもののリスクに加え、術後の栄養管理と長期フォローが欠かせません。
出典:Recovering from weight loss surgery – NHS
阪野クリニックでは、内科の合併症や睡眠も含めて状況を確認し、無理なく続けられる食事・運動の行動目標を話し合います。副作用や負担を最小限にしながら、あなたのペースで治療を進めていきましょう。
肥満症の内科治療と外科治療、どっちが良い?
もし「安全に始めたい、手術に抵抗がある。まず肥満の合併症を整えたい」なら内科を勧めます。そして、「内科治療を一定期間続けても十分な効果が出ない。合併症が重い」なら外科治療の検討が適切です。
肥満治療の方法を選ぶときの基準をお伝えます。
- BMIと合併症の重症度
- 内科治療への反応:一定期間でどこまで改善したか
- 患者さんが続けられる治療スタイル
内科治療(生活習慣の改善+必要に応じた薬物療法)は、外来通院が中心で、血圧・脂質・血糖・睡眠時無呼吸などの合併症を総合的に整えながら進められます。
高度肥満では生活習慣の見直しだけで目標(5〜10%の体重減少)に届かないケースも少なくありません。その場合、薬物療法や外科手術が選択肢になります。

阪野クリニックの役割は2つです。 内科治療で改善を目指す方へ、医学的なアドバイスと保険適用の治療薬を提供する。外科治療が適切と判断した場合、減量手術が可能な病院へ紹介する。
「どこに行けばいいか分からない」という方は、まず内科で相談することから始めましょう。
具体的に何をする? 治療の流れ
結論から言うと、初診と2回の再診において「肥満の原因と合併症(糖脂質代謝の異常、高血圧、睡眠時無呼吸など)を医療として評価し、5〜10%減量のプランを考えていきます。
高度肥満の治療は、BMIだけでなく、血圧・脂質・血糖(HbA1c)・尿酸・肝機能、そして「見落とされやすい閉塞型睡眠時無呼吸症候群」を含めて合併症を調べます。高度肥満ではメタボリックシンドロームの併発が多く、夜間の睡眠に問題を抱えているケースも少なくありません。
出典:Consequences of Obesity – CDC
次に、目標を「今の体重の5〜10%減量」として、自分で無理なくできる食事と運動の習慣の改善を話し合います。肥満症、併発する病気で保険適用のある薬を処方します。
阪野クリニックの肥満外来では、診療の経過において本人が希望すれば、減量・代謝改善手術を行う医療機関へ紹介することができます。一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたに合った治療を、一緒に見つけていきましょう。


