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隣の騒音問題で眠れないときの対処法
騒音とは
騒音は、身の周りに生じる様々な音のうち、人にとって不快な音を意味します。私たちの健康に好ましくない影響を及ぼし、生活環境に被害が出ます。事業者および他人が音を出すことで、広範囲にわたって迷惑をかけると公害と言えます。
出典:総務省
騒音の種類について
私たちが生活している環境には、様々な騒音があります。自動車、鉄道、飛行機から発生する交通騒音、工場または事業所から発生する騒音、建設作業に伴って出る音、近隣の店舗が宣伝や営業目的で出している音などがあります。
日常の生活行動で発生し、周りの人に不快な思いをさせてしまう音は、生活騒音と呼ばれています。
出典:環境省
どんな生活騒音が問題になるか?
家庭生活において発生する騒音の原因、特に、近隣トラブルになりやすいものを紹介します。
音の発生源 | 具体的な内容 |
---|---|
家庭用機器 | 洗濯機・冷蔵庫、掃除機、乾燥機、エアコン・室外機、電話、目覚まし時計から出る音。 |
住宅の設備と構造 | 空調機および給湯器の音、バス・トイレ・風呂の給排水で生じる音、家具の移動音、ドアの開閉音。 |
音響機器 | 楽器(ピアノ、ギター、バイオリンなど)、ステレオ、テレビ、ラジオ、ポータブルゲームの音。 |
生活行動 | 人の会話(大声、泣き声、笑い声)、床を跳びはねる音。壁を叩く音、日曜大工の音。 |
その他 | 自動車のアイドリング音、オートバイの空ぶかしの音、ペットの鳴き声、風鈴の音。布団を叩く音。 |
出典:東京都環境局
マンション、賃貸のアパートにおいて、上階からの大きな音の被害を受けたり、隣の部屋から出る物音に敏感になってトラブルになるケースが多いです。
静かな夜に、隣の部屋の住人から発生する大きないびきの音、激しい寝言、叫び声が響いて、被害を受けている人もいます。
騒音の影響について
騒音による生理的影響として、聴力障害があります。長期に渡って大きな騒音に曝されると、4000Hz以上の高音域の聴力が低下します。さらに、夜中に生じる騒音によって、あなたの睡眠が妨害されます。
心理面では、「うるさい」「気になる」と感じるようになります。
私たちが活動しているときに、大きな音のために、集中力が低下して仕事ができなくなったり、会話の聞き取りにも支障をきたす聴取妨害が現れます。
出典:総務省
環境的な要因として、繰り返す騒音は、私たちの体にとって大きなストレスになります。音の発生源に関わっている人との関係が悪化することも、二次的なストレスとなるでしょう。
睡眠障害の特徴について
騒音によって、入眠困難、中途覚醒あるいは早朝覚醒が起きます。眠りの質が低下するので、日中の眠気が生じて、日中の活動に支障が出ます。35デシベル以上になると,睡眠への影響が出始めることが知られています。
出典:国立環境研究所
隣人の大きな話し声、上階から発生する床を歩くときの音などが、寝室まで聞こえると、騒音に反応して覚醒したり、寝返りが増えます。眠りの質が低下して、目が覚めることが多くなります。寝不足になるので、起床時の爽快感がなくなります。疲労も回復しません。
毎日起こされる状況が続くと、睡眠不足だけではなく精神的に参ってしまいます。その結果、音に過剰に反応して、動悸、胸が苦しい感じ、めまいなどが生じる人もいます。眠いのに寝れないという悩みが続くので、深刻な問題です。
不安と恐怖を感じる場合があり、真夜中に聞こえる不快な音のストレスは、身体症状を引き起こします。
ぐっすり眠れないことで、自律神経のバランスが崩れて体調不良になります。精神面にも悪影響を及ぼし、うつ症状を発症させる危険があります。
対策について
隣からの騒音に対する手っ取り早い手段として、耳栓の活用があります。不快な音を遮蔽する効果があります。外からの音への対処法として、窓のリフォームがあります。二重サッシ、防音ガラスへ変更することを考慮しましょう。さらに、遮音効果の高いカーテンを併用すると効果的です。
夜中に隣人からの騒音がひどくて、ストレスを受けています。不眠と抑うつ症状が出現しているときは、どうすればよいでしょうか?
まずは、精神科専門医による診察を受けることを勧めます。うつ病が発症している場合は、睡眠を確保するために、抗うつ薬、睡眠薬による治療が検討されます。休養が必要な場合は、医師に診断書の交付を依頼しましょう。