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職場を長期に休むときに必要な診断書
休職の診断書とは
病気、怪我によって仕事を休んで療養に専念する必要性があることを、医師が証明した文書です。病名、症状の経過、通院あるいは入院による治療の必要性、休職の期間、療養事項について、記載されています。病気休業診断書と呼ばれることもあります。
基本的に、患者から診断書を交付してほしいという要望があれば、診察を行った医師は診断書を書くことになっています。医師法によって定められています。
出典:日本医師会
病気のため、会社を休むときに、休職の診断を必ず提出しなければいけませんか?
労働基準法には、休職の診断書を提出について、規定はありません。しかし、企業が定める就業規則にあれば、診断書を提出する決まりになっています。正社員、アルバイトを問いません。
国家公務員の場合、病気休暇および休職を許可してもらうために、診断書は2通必要ですか?
受診命令書に記載されている指定医師2名の診断を受けて、診断書2通を提出します。
出典:人事院規則11-4(職員の身分保障)の運用について – 人事院
うつ病・適応障害による休職
職場の人間関係、過重労働、ストレスなど、さまざな負荷がかかり、こころと体の症状が出現します。
- 気分が落ち込んでいる
- 楽しくない
- 眠れない
- 悪夢を見ることが多くなった
- 朝起きられない
- 食欲が低下している
- 仕事に集中できない
- 動悸、呼吸苦、頭痛が現れる
- 体がだるく疲労がとれない
日常生活に支障が出るだけではなく、仕事ができる体調ではない状況になる人もいます。その場合、こころと体の休養が必要であるので、職場に休職の診断書を提出して療養に専念することがあります。
もらい方について
初めに、あなたの体調が良くない領域に詳しい医師の診察を受けてください。メンタルが不調で仕事に行くことができない場合は、精神科あるいは心療内科の医師の診療を受けてください。
医師の診察を受けるときに、「体調が良くなくて休職をしたいので、診断書を発行してほしい」と伝えてください。
診断書の発行を断られる場合はありますか?
初診のため病名が確定していない場合がありますが、後日、診断名が確定したときに診断書が発行されます。一方、専門外のため、医学的判断が適切にできないときは、診断書がもらえないケースです。その場合の解決法は、詳しく診察することができる医師を探して、診断書を書いてもらうことです。
休職の診断書に記載される内容
職場を休むために必要な記載事項は、以下の通りです。主治医と相談して、項目を増やすこともあります。
- 病名あるいは病状
- 初診の日付
- 症状の経過
- 具体的な治療の内容
- 医師が必要と判断した休職の期間
- 通院の間隔あるいは入院日数
- 医師が提案する環境調整の指示
- 療養指導の内容
休職中は定期的に医師の診察を受けるので、経過によって病名が変更になることがあります。
どのくらいの休職期間になりますか?
病気、怪我の内容によって異なりますが、暫定的に1~2ヶ月の期間を記載します。そして、さらなる療養が必要であると判断された場合には、休職期間を延長するために、追加の診断書を書きます。
休職の診断書に記載される環境調整は具体的にどのようなことですか?
職場のストレスによって、うつ病、適応障害になった人に対して、職場が復帰に向けて対応すべきことが書かれます。具体的には、労働時間の変更、残業、夜勤と出張の制限、配置転換、通院の必要性などを診断書に記載します。基本的に本人のストレスを減らすためのアドバイスが盛り込まれています。
休職期間中も、療養の経過、復職について定期的な連絡をとる必要があります。そのため、連絡手段を予め決めておくと良いでしょう。本人あるいは代理人と職場の連絡方法と間隔についても、休職の診断書に記載しておく場合もあります。
休職の診断書を提出するタイミング
メンタル不調のため、自分自身で重大な意志決定ができない場合は、医師のアドバイスをもらってから職場に休職の診断書を提出します。
適応障害あるいはうつ病など、抑うつ症状あるいは意欲の低下、メンタル不調に伴う身体症状が現れているときは、療養に専念する必要があるので、職場の上司あるいは人事部の人と相談してから、診断書を提出するようが良いです。
個別によって体調不良になった背景が異なるので、担当医と話し合いをしましょう。「職場に行けない」または「仕事に行くのがつらい」ときは、一人で悩まないことが大切です。
職場に行けないほどの体調不良があるときは、どうやって職場に診断書を提出すれば良いですか?
電話連絡によって、医師から休職の診断書をもらったことを伝え、職場に郵送する方法があります。配達記録ができるレターパックを使うことがあります。
作成にかかる期間について
病院によって、初診日に休職の診断書が交付される場合がありますが、診断名が定まらないときは、1~2週程度かかります。
費用について
医療機関によって、診断書作成にかかる休職用診断書の値段は、クリニックによって異なります。一般的な相場として、2,000円~10,000円くらいです。
傷病手当金の制度を活用する
休職している期間は、給与の支給がないので、経済的に困る人が多いです。その場合の救済措置として、健康保険に加入している人は、傷病手当金の申請をする方法があります。
出典:全国健康保険協会