ホルター心電図の検査方法

ホルター心電図とは

携帯できる小型の心電計を取り付けて、日常生活において、24時間連続で心電図を記録することができる検査です。

 

出典：Holter monitor (24h)：MedlinePlus

 

なぜホルター心電図による検査が必要であるか

病院の外来で記録することが多い安静時心電図では、記録時間が短いので、あなたが不整脈や狭心症の症状が出現したときの異常波形を捉えることができません。

 

異型狭心症は、夜間、明け方に胸部症状が出現しやすい傾向があります。そのため、ホルター心電図による発作時の心電図波形の確認は、異型狭心症を診断するために有用です。

 

 

日常生活において、いつ起こるか分からないイベントのときに出現する心電図変化を特定するために、ホルター心電図は必要です。

 

 

発作性心房細動の場合は、発作が起きているときの心電図波形が診断に必要であるため、ホルター心電図検査が行われています。

 

出典：不整脈ドットコム

 

 

検査で何を調べているか

電極を装着することで、あなたの脈拍を絶えず記録しています。1日当たりの心拍数、不整脈の種類と回数、いつ異常な脈拍が出現しているかなどを調べています。

 

あなたが胸の症状に違和感を感じたときの心電図波形も記録しています。期外収縮のタイプと回数、出現している時間帯の傾向も評価することができます。

 

 

どうやって検査を行うのか

病院でホルター心電計の電極を装着します。電極の取り付けには15～20分、取り外しは5～10分くらいかかります。

 

 

行動記録の用紙がもらえるので、生活の行動について記録用紙に書いてください。

 

心電図の記録を開始してからは、通常の生活を送ってください。仕事、運動、自動車の運転の制限はありません。検査中の飲酒と喫煙もできます。ただし、心電計の種類によっては、シャワーおよび入浴ができません。

 

翌日、心電図の電極を装着した時間と同じ時間に再診して、心電計の取り外しをします。

 

注意事項について

心電図の記録中において、電気ノイズの発生を防ぐため、電子レンジの前に立ったり、電気毛布を使うことを避けてください。

 

出典：ECG Holter monitor：Royal Brompton Hospital

 

どんなことが分かるのか

ホルター心電図は、不整脈、狭心症の診断に有用です。

 

出典：公益財団法人世田谷区保健センター

 

不整脈があるときに治療前と治療後の比較をすることができます。さらに、ペースメーカーの治療を受けているときは、機能の判定に用います。

 

いつ結果が分かるか

24時間の心電図記録を解析するのに、１週間かかります。結果を説明するための診察の予約を、１週後に取ります。

 

費用について

健康保険の3割負担で、5,250円です。この金額に診察料がかかりますので、ご了承ください。

 

ホルター心電図を受けたい方へ

不整脈（頻脈、徐脈、期外収縮など）の症状があり、一度、評価を希望しているときは、まずは、初診の予約をお取りください。