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うつ症状と睡眠時無呼吸の関係とは
こころの病気と睡眠時無呼吸の合併について
睡眠時無呼吸がうつ症状を引き起こす理由は何ですか?
睡眠時無呼吸は、眠っているときに繰り返し生じる睡眠の分断化のため、眠りの質が低下します。日中の症状として、昼間の眠気、意欲の低下、疲労感が出現します。その結果、うつ症状を呈すると考えられています。
睡眠時無呼吸がある場合のうつ病の特徴はありますか
- 女性に多くみられる
- 睡眠薬を使用している
- 昼間の眠気がある
- 不眠の症状がある
うつ病と診断されたときに注意すべきことは何ですか
精神科、心療内科などで、うつ病と診断されており、抗うつ薬、睡眠薬による治療を受けているときは、睡眠時無呼吸が合併していないか、調べることが大切です。うつ病と睡眠時無呼吸症候群には不眠という類似した睡眠障害が出やすいので、鑑別が重要です。
こころの病気に、睡眠時無呼吸が重なると、眠りの状態が悪化しやすいためです。
どんな場合に睡眠時無呼吸を気を付けるべきですか
うつ病の症状を解消させるために使われる薬の中には、食欲が増す作用を有する薬剤があります。
こころの状態を治療するときに、過食の傾向が出る方がいます。そのため、食欲の亢進による体重の増加があるか、注意を払う必要があります。
こころの治療が始まってから、体重が増えて、大きないびきをかくようになったら、睡眠時無呼吸が発症している可能性があります。
眠れない状態が続いているため、睡眠薬が増量されたとき、あるいは、複数の薬が使用されているときは、いびきの音が生じていないか、家族、パートナーに聞いてみることが大切です。
心当たりの症状があれば、医師に相談してください。
薬の影響はありますか
うつ病の場合、寝つきが悪い、眠りが浅い、途中で目が覚めるなどの不眠の症状が出現することが多いです。
眠れない悩みに対して、睡眠薬が処方されることがあります。睡眠を助ける薬の種類によっては、筋肉を緩ませる作用を持つものがあります。
いびき、無呼吸の症状を持っている方が、筋弛緩作用のある薬剤を寝る前に飲むと、気道の筋肉が緩みます。その結果、無呼吸が生じやすくなり、眠りが浅くなる懸念があります。
さらに、うつ病の場合は、セロトニンのはたらきが低下するので、筋弛緩に影響することも考えられています。
どんな治療がありますか
肥満があれば、減量することが症状の改善に有効です。食事、運動など、担当医とプランについて相談しましょう。
睡眠時無呼吸の診断を受けて、その結果が、軽症であれば、歯科でマウスピース、重症であれば、CPAP治療を検討することを勧めます。
未治療の睡眠時無呼吸がある場合、CPAP治療によって、うつ症状が改善することが報告されています。