- ホーム
- 九月病の特徴と睡眠への影響
九月病の特徴と睡眠への影響
九月病とは
夏休み明けの9月に仕事あるいは学校が始まるときに、体調が悪くなる状態は、九月病と呼ばれています。毎年9月になると同じような症状で体調不良となる人が増えるので、「病気ではないか」ということで名付けられたようです。
欧米では長期休暇から家に帰ってきたとき、クリスマス休暇が終わり仕事が始まる1月のときに、疲労、食欲の低下、抑うつ症状が出る人がいます。
日本では、8月に長い休みがあります。そのため、9月に体調不良が発症しやすい事情を含んだ意味もあって、俗に九月病と呼称されています。
原因について
8月の高温、多湿の気候が体にストレスとなって、私たちの体力が低下します。いわゆる夏バテの状態になる方が少なくありません。夏の疲れが9月以降に出ることが、九月病が発症する理由の一つとなっています。
季節の変わり目であり、冬にかけて日照時間が短くなっていくこと、そして、気温が徐々に下がることなど、天候の変化が起きます。身体が気候の変化にすぐに順応できない人もいて、さまざまな症状が出てきます。
九月という節目は、秋への入り口で冬に向かうことで、気持ちの切り替えが起きやすいです。そのため、気疲れすることも要因となっています。ビジネスマンでは、配置換え、転勤など環境が変わる場合があり、気を遣うことも9月病が発病する原因の一つになります。
日常生活、天候などの環境の変化があると、自律神経が不安定になります。そして、身体とこころの症状が起きやすくなると考えられます。
問題となる症状について
1.身体への影響
- 疲労感が続いている
- 頭が重い感じがする
- めまい
- 食欲が低下している
- お腹の調子が悪い
2.精神への影響
- やる気が起きない
- 不安と焦りの気持ちが強い
- 仕事や勉強が面倒になる
- 夜、眠れない
- 朝起きられない
大型連休明けの5月に体調を崩すことが特徴である五月病と類似した症状とも言えます。
睡眠障害の特徴
不眠が出ることが多く、寝つきが悪い、眠りが浅いので、翌朝起きられないという症状が問題になります。昼間の眠気が生じるので、仕事の効率が低下します。一般的に、九月病は精神面にも影響しているので、うつ病に類似している印象です。
中学生、高校生の場合、学校の授業がないので、自宅で夜型の生活を送っている子どもが増えます。夏休みに夜更かしが続き、朝はのんびりと起床する生活するパターンでは、睡眠リズムに影響します。「朝起きれない」という悩みが出る生徒もいます。
体内時計が遅れる傾向になるので、睡眠相後退症候群と呼ばれる睡眠リズム障害を発症することがあります。中には、昼夜逆転になる場合があります。夜になっても眠気が来ないので寝付けない、そして、朝起きれないという症状です。そうなると、休み明けに、遅刻、欠席が問題になります。
九月病の対策
適応障害、うつ病の症状に類似しているので、心当たりのある症状があり日常生活に支障が出ていると感じたときは、早めに精神科、心療内科の医師の診察を受けることが重要です。放置すると、うつ病になる危険があるので、早めに対処すべきです。
九月病のチェックリストについては、下記の動画をご覧ください。
予防するためのポイント
7月から8月の過ごし方について、見直す計画を立てましょう。最も大切なことは、寝る時間と起きる時間のリズムを一定に保つことです。睡眠習慣を整えることは重要で、夏休みであるからと言って、夜更かしをしない、そして、睡眠時間をとることを心掛けてください。
睡眠リズムを言ってにするために、夕方以降の光刺激を控えて、起床時は朝日を浴びることが体内時計をリセットするのに役立ちます。
栄養面では、1日3食をること、そして、胃腸に負担がかからないように消化の良い食品を選んでください。特に、就寝の3時間前までに夕食を済ますことがポイントです。暑いので、冷たい飲み物や食べ物をとると、胃腸に負担がかかるので注意しましょう。
適度に体を動かすことも大切です。冷房の部屋で座ったままの状況が続くことが多い夏ですが、普段から意識して運動しましょう。筋トレ、ヨガ、ストレッチなど自分でできるものを少しでも続けることは、9月病の予防になります。