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健診結果の見方を調べている方へ
職場でもらった健診結果の判定
会社で毎年受ける健診結果で相談に来る方がいます。検査項目について、判定がありますが、見方が分からなくて困っていることがケースを見受けます。
このページでは、働く人が必ず受けなければならない、雇用時健康診断、定期健康診断の項目の見方について解説しています。
今回は、日本人間ドック学会の判定区分のA(異常なし)の基準値を参考にして説明していきます。
視力
裸眼あるいは矯正の視力を測定します。当日は眼鏡、コンタクトレンズの持参をお願いします。裸眼視力が0.6以下のときは(1.0以下を用いることがある)、視力低下と判定されます。
身体計測
1.BMIについて
BMIは肥満の程度を示したものです。体重(kg)/ 身長(m)/ 身長(m)の計算式で算出します。肥満の判定が出たら、食生活、運動習慣の見直しを勧めます。
基準値:18.5~24.9
肥満:25以上
2.腹囲について
メタボリックシンドロームを評価するための項目の一つです。
男性の場合(女性の場合)
基準値:84.9cm以下(89.9cm以下)
聴力
聴力検査は、低音域(1000Hz:日常会話を聴き取る力)と高音域(4000Hz:難聴の傾向があるかの指標)の周波数を用いて測定します。
仕事をするにあたって、聞き取りがうまくいかないときは、耳鼻科での診察を勧めます。
血圧
血圧の目標値は年齢に、合併症の有無によって異なります。詳しくは、健診結果の説明のときに、病院の担当医に尋ねましょう。2回の平均値をとります。
基準値:130/85mmHg未満
血中脂質検査
LDLコレステロール
悪玉コレステロールと呼ばれ、数値が高いと動脈硬化を引き起こします。長期的には、動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞などの血管の病気が発症します。
基準値:60~119mg/dL
HDLコレステロール
善玉コレステロールと呼ばれています。LDLコレステロールを運び出す役割があります。数値が低いときは、増やすために有酸素運動を行うと良いです。
基準値:40mg/dL以上
中性脂肪
余剰のエネルギー源として体内に貯蔵される脂質の一種です。LDLコレステロールと同じく、動脈硬化の危険因子です。ます。
基準値:30~149mg/dL
肝機能検査
肝臓のはたらきをみるもので、数値が高いと、肝臓や胆嚢、胆管などの障害があることが疑われます。アルコール摂取により上がることがあります。脂肪肝による影響もあります。
AST 基準値: 30IU/L以下
ALT 基準値: 30IU/L以下
γGTP 基準値: 50IU/L以下
血糖検査
糖尿病について評価するための計測値です。
空腹時血糖
高血糖の場合、糖尿病の疑いのため、精査を予定します。食事による影響を受けるため、朝食を抜きにして採血します。
基準値 99mg/dL以下
HbA1c
過去1-2か月間の血糖値を反映した指標です。空腹時血糖と同じく、数値が高いと糖尿病予あるいは予備軍の疑いがあります。
基準値 5.5%以下
貧血検査
ヘモグロビン
貧血を見つけるための検査です。基準値を下回る場合は、最寄の病院で治療方針を相談しましょう。
男性の場合(女性の場合)
基準値:13.1~16.3g/dL(12.1~14.5g/dL)
尿検査
糖とたんぱくを測定します。
疑陽性または陽性であると、再検の必要があります。内科あるいは泌尿器科への受診を勧めます。
心電図検査
不整脈、狭心症を疑う波形が出たときは、循環器内科での精査を予定します。
胸部レントゲン検査
肺、胸膜、心臓、大動脈、縦隔などに異常がないかを調べます。
異常影があれば、肺疾患、心臓病の可能性があるので、所見によって呼吸器内科あるいは循環器内科への受診を勧めます。