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フォシーガは保険適用ですか?
結論から言うと、フォシーガは「糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病(CKD)」を治療する目的であれば保険適用になりますが、ダイエット目的のみでは保険適用になりません。
この医療上の制度の違いを正しく理解していないと、「思っていたより高かった」「健康保険が使えないと言われた」といった誤解が生じます。

このページでは、保険適用になる条件、自己負担額の目安、そして注意すべきポイントを内科専門医の立場から解説します。
フォシーガの費用はいくらですか?
結論から言うと、フォシーガは「治療目的」であれば健康保険の適用になり、自己負担は月数千円くらいです。
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)は、現在、1型および2型糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病に対して保険適用が認められている処方薬です。 その反面、「ダイエット目的」「痩せたいから試したい」という理由だけでは、健康保険は使えません。ここが多くの方が誤解しやすいポイントです。
保険診療の場合、3割負担の方であれば、フォシーガ10mgを1日1回内服した場合の薬剤費は月あたりおおよそ2,000円前後が目安になります。薬価改定や処方日数により総額は前後しますが、後発品を選べば、薬剤の自己負担を約3分の1に節約することができます。これに加えて、診察料や血液検査(HbA1c、腎機能など)、医学管理料などが必要になります。
ところで、医療機関によっては自費診療としてフォシーガを扱っているケースもあります。その場合は月1万円以上かかることも珍しくありません。 阪野クリニックでは、医学的にフォシーガの適応があるかどうかを診察で判断し、保険診療のみで処方を行っています。
フォシーガの副作用や「危ない」と言われる理由は?
正直に申し上げると、フォシーガは医師の指導の下で適切に使用すれば安全性の高い薬ですが、自己判断で使うとリスクがある薬です。
フォシーガは血糖を尿中に排出する作用があるため、体重が減る人がいます。しかし同時に、脱水、低血圧、尿路感染症、性器感染症といった副作用が起こる可能性があります。 気を付けなくてならないケースとして、高齢者、腎機能が低下している方、利尿薬を併用している方です。

さらに、稀ですが糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群という重篤な副作用が報告されています。これは、血糖がそれほど高くなくても起こることがあり、強い倦怠感、吐き気、腹痛などが出た場合は、すぐに最寄りの救命外来の診察を受ける必要があります。
こうしたリスクは、適切な患者の選択、用量の設定、シックデイ(発熱や食事が取れないときの中止判断)を守ることで、未然に防ぐことができます。 だからこそ、「フォシーガをを使えば痩せそうだから飲んでみたい」という理由だけでの使用はおすすめできません。
フォシーガと他の薬(メトホルミン・GLP-1受容体作動薬)はどれを選ぶべき?
もし「体重減少と食欲の抑制」だけを優先するならGLP-1受容体作動薬、全身のリスク管理を重視するならフォシーガが選択肢になります。
糖尿病治療薬には複数の選択肢があります。代表的なのがメトホルミン、SGLT2阻害薬(フォシーガ)、GLP-1受容体作動薬(リベルサスなど)です。
メトホルミンは第一選択薬として広く使われています。単独では低血糖を起こしにく利点がありますが、消化器症状が出やすい方もいます。 GLP-1製剤には、血糖を下げる効能のほか、食欲を抑えることで減量効果があります。一方、フォシーガには、高血糖の改善に加えて、心不全や腎臓病の進行抑制効果が期待できる点があります。 「糖代謝を改善する効果」だけでなく、「将来の心臓・腎臓を守るか」という視点も大切です。
フォシーガを飲み続けた結果どうなる?やめどきは?
結論から言うと、フォシーガは長期使用が可能で、定期的な評価を行いながら続ける薬です。
臨床試験や実臨床のデータでは、フォシーガは長期間使用しても効果が持続し、安全性も確認されている薬です。 HbA1cの改善、体重の安定、心不全による入院リスクの低下、腎機能の悪化を抑制する効果が報告されています。
一方で、「フォシーガを飲んだのに、思ったほど体重が減らない」「期待したほど、効果を感じない」という声があるのも事実です。この場合は、医師と一緒に「食事と運動の見直し」が必要です。

やめどきは、副作用が出た場合、腎機能が大きく変化した場合、治療方針を見直す必要が出た場合です。 自己判断で中止せず、必ず主治医と相談することが重要です。
フォシーガが自分に合うか知るための受診の流れ
最初のステップは、「保険適用になるかどうか」「糖尿病があるのか」を診察で確認することです。
阪野クリニックでは、まず診察と血液検査を行い、糖尿病の状態、HbA1c、腎機能(eGFR)、年齢、併用薬を総合的に評価します。 その上で、フォシーガが医学的に適切かどうかを判断します。もちろん、糖尿病だけではなく、メタボリックシンドロームの併発も評価しています。

「痩せたいから」「メディカルダイエットを受けたいから」という理由で来院される方もいます。当院での肥満外来では、医学的に他の治療薬の保険適用があるかも、見極めます。
最後に、フォシーガは「誰でも飲める薬」ではありません。 だからこそ、医学的に必要とされる人に、適切な形で処方することが、地域の内科クリニックとしての役割だと考えています。


