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かかりつけクリニックの作り方が分かります
かかりつけ医とは
かかりつけ医は、あなたの健康に関する悩みを相談できる医師のことです。病気あるいは怪我の治療を行ったり、詳しく調べる検査や高度な治療ができる病院を紹介してくれたり、健康管理を行ってくれます。
かかりつけのお医者さんは、地域において、日頃から、あなたを継続的に見守る存在です。あなたは、病気の予防に関するアドバイスを気軽に受けられます。
かかりつけ医をもつメリット
利点 | 特徴 |
---|---|
素早い対応 | 同じ医師が健康面を長期的にみるので、症状の異変、些細な変化への対処が早いです。 |
継続的な管理 | 生活習慣病、慢性的な病気を定期的に診察するので、経過の観察を安心して任せられます。 |
病気の早期発見と治療 | 定期的な健康チェックおよび相談を通じて、病気を初期段階で見つけて治療につなげます。 |
専門医への紹介 | 病状の重症度に応じて、適切な医師へ紹介してもらえるため、高度な治療を円滑に受けられます。 |
複数の医療機関の情報の一元化 | 数か所の病院で診察を受けているときに、かかりつけ医師に情報を集約することができます。 |
予防と健康増進 | 病気の発症を防ぐための医学知識、ワクチン接種、健康で長生きするための支援を受けられます。 |
体調のこと、病気の正しい知識について、ちょっと聞いてみたいと思うときに、近くの「かかりつけクリニック」があると便利です。特に高齢者は、自宅から近い場所に「かかりつけ診療所」があると、自分の体調が良くないときに、すぐに相談できる利点があります。
職場で健康診断を受けて、再検査、精密検査、あるいは治療が必要であると判定された人は、放置していはいけません。健康診断で異常が見つかったときは、すぐに「かかりつけ医」に相談することができます。
地域にある市民病院、大学病院で診察を受けたいと思ったときに、紹介状がないと選定療養費と呼ばれる自己負担金がかかります。しかし、かかりつけ医があると、紹介状を書いてもらえます。さらに、待ち時間を短くするために、クリニックから病院の診察予約を取ってもらえるという利点があります。
- どの病院の診療科を受診すべきか相談できる
- 紹介状を書いてもらえる
- 医療機関からの専用予約枠を利用できる
かかりつけ医を持っていると、病診連携が円滑に進みます。病状が安定すれば、再び近所の「かかりつけ医」の診療所で治療を継続して受けることができます。薬をもらったり、定期的な血液検査を受けたり、経過をみてくれます。退院後に病状が安定するように、相談にのってくれます。
身近にあるクリニックは外来診療を主に担当します。一方、病院は精密検査、入院が必要な検査と治療、手術の役割を担っています。つまり、開業医と病院が連携して、医療を提供しています。
かかりつけ医がいない人に起こり得るデメリット
体調不良のときに、どの診療科の診察を受けるべきか、どの病院に受診すると適切な医療を受けられるか、一人で悩んでしまうことが考えられます。さらに、紹介状なしで、大きな病院に初診でかかると、選定療養費の負担をしなければなりません。結果として、医療費が高くなります。
かかりつけ医を持たずに、毎回、異なるクリニックあるいは病院の診察を受けると、医師があなたの病歴、家族歴、アレルギー歴、過去に受けた検査データなどを把握するのに時間がかかります。そのため、的確な診療を受けられない懸念があります。
やむを得ない事情を除き、1回だけ受診を繰り返すと、継続した診療経過を医療従事者に瞬時に知ってもらうことが難しいかもしれません。そして、あなたの要望を理解してもらうのに時間がかかる可能性があります。
かかりつけ医の探し方
病気のことを全般的に対応できる内科の医師が良いかもしません。一方、持病があって通院している診療科があれば、その医師を信頼して、かかりつけ医として相談しても構いません。医療の高度・細分化が進んでいる現在では、複数のかかりつけ医が共同で、役割を担うこともあります。
厚生労働省が、お住まいの都道府県に、どのような医療機関があるか検索できるサービス簡単に調べられるシステムを整備しています。医療機能情報提供制度(医療情報ネット)にアクセスすると良いでしょう。転居、転勤などで、新しい土地に住むことになったときに、かかりつけ医を探す方法の一つとなります。
選び方のポイントとして、どんな項目をチェックすべきか、知っておきましょう。
項目 | 具体的に確認すべきこと |
---|---|
クリニックの立地 | 何かあったときに、クリニックがすぐに相談しやすい場所にあると安心です。自宅や職場の近くなど、通院の利便性は大切です。 |
診察時間 | 自分のスケジュールに合った診療時間を設けているか、確認しましょう。仕事帰りに受診できるか、土曜日、日曜日の診察の有無など。 |
診療科目 | 自分の健康状態、求めている診療科の診察が受けられるか。女性なら婦人科、子どもなら小児科、耳鼻咽喉科なども選択肢に入ります。 |
医師の経歴と専門性 | 医師がどのような研修を受けたか、得意分野は何か、どのような学会に所属して、診療スキルを向上させているかを確認します。 |
医師の人間性 | 健康面について些細なことでも、気軽に話し合えることがポイントです。親身になって、病状を分かりやすく説明してくれるか。 |
対応できる言語 | 近年、海外からの労働者、移住者が増えています。英語、中国語など、外国語でのコミュニケーションが可能であるかも大切です。 |
医療設備 | 院内で受けられる検査の種類と医療機器、スタッフの充実度、清掃が行き届いていて清潔であるか、環境面も調べてみましょう。 |
自分が知らないクリニックに行く前に、インターネットの口コミや友人・知人からのオススメなどを参考にして、複数の医療機関を比較してみましょう。
医師との相性が合わないときは、かかりつけ医を変更できますか?
自分が診察を受けたいと思うクリニックに転院することができます。その場合は、紹介状を書いてもらいましょう。
アメリカでは、かかりつけ医に病状を診てもらい、精密検査あるいは緊急の治療が必要であるかを判断してもらうシステムになっています。日常の健康管理について医師と長い付き合いになるので、かかりつけ医を選ぶときに、友人、親戚、かかりつけ歯科医師、今までの主治医、医療従事者の知り合いなどから、情報を収集するようです。
出典:Choosing a primary care provider – MedlinePlus