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結核のIGRA検査でT-SPOTとQFT検査の違いは何ですか?
結論から言うと、T-SPOT検査とQFT検査はどちらも「結核に感染しているかどうか」を調べる方法で、違いは「測定方法」と「測定対象」です。
具体的には、T-SPOT検査はインターフェロン-γを産生した細胞を調べるのに対し、QFT検査はインターフェロン-γの産生細胞数を測定します。IGRA検査(インターフェロンγ遊離試験)は、BCGワクチンの影響をほぼ受けず、結核の感染を正確に評価できる血液検査です。
この新しい結核感染の検査は、雇い入れ時の健康診断や医療機関・介護施設・教育現場、海外渡航・留学での結核スクリーニングとして広く利用されています。

出典:Clinical Testing Guidance for Tuberculosis: Interferon Gamma Release Assay – CDC
費用はいくらかかるのか?
保険診療では自己負担3割でおおよそ3,000〜4,000円前後、自費診療では8,000〜15,000円程度です。
IGRA検査は、結核接触者の評価や医師が医学的に必要と判断した場合には健康保険が適用されます。この場合、T-SPOTでもQFTでも費用の差はほとんどなく、3割負担で3,000円台が一般的です。一方、入職時の健康診断や病院の実習前健診、海外留学など「治療する目的以外の検査」の場合は自由診療となり、医療機関ごとに価格が異なります。
阪野クリニックでは自由診療のみの対応をしており、T-SPOTでもQFTのいずれも12,100 円(税込み)です。
副作用やデメリットはある?
検査自体の副作用はほぼなく、注意点は「採血」と「判定不能」の可能性です。
T-SPOTとQFTは血液検査であり、放射線被ばくや薬剤の投与はありません。リスクとして考えられるのは、採血時の軽い痛みや内出血です。ただし、免疫力が極端に低下している場合、QFTでは反応が弱く「判定保留(判定不能)」になることがあります。それに対して、T-SPOTは反応した免疫細胞の数を直接数えるため、免疫低下者でも結果が安定しやすいという特徴があります。
その他の点として、自由診療になると費用が高くなることがデメリットです。
T-SPOTとQFT、どちらを選ぶべき?
もし「健診・入職目的」であればQFT、「免疫力低下がある場合」はT-SPOTが適しています。
QFT検査は、リンパ球から血液中に放出される「インターフェロンγの量」を測定する検査で、処理が比較的簡便なため、集団健診や入職時健診で多く使われています。その一方、T-SPOT検査は、結核菌に反応した「リンパ球の数」を測定する検査です。ゆえに、透析中の方、免疫抑制剤を使用している方、高齢者ではより信頼性が高いとされています。

ポイントは「どちらのIGRA検査が正しいか」ではなく、「その人にとって適切か」です。阪野クリニックでは基礎疾患や検査の目的を確認したうえで選択します。
検査実績や結果の信頼性は?
どちらの検査も世界的に標準化され、日本の結核対策で信頼性の高い検査です。
IGRA検査は、ツベルクリン反応に代わる結核感染の検査として国際的に知られています。特にBCG接種率が高い日本では、偽陽性が少ない点が大きなメリットです。

注意したい点として、T-SPOTもQFTも「結核菌に感染しているか否か」を判断するための検査であることを理解しておきましょう。結核の「活動性」か「潜在性」などについては、咳・発熱・体重減少などの症状、胸部X線やCT、喀痰検査と組み合わせて医師が総合的に判断します。
検査の流れと受診のポイント
通常の外来受診で採血を行い、後日、結果を確認します。
岐阜市にある阪野クリニックでは、T-SPOTもQFT検査を行っています。診察→採血→検査会社での解析→結果説明、という流れで行います。採血は1回のみで、食事制限は不要です。結果は通常7~11日程度で判明します。提出期限がある場合は、事前にお知らせください。

IGRA検査は通常の採血項目よりも、結果が判明するのに時間がかかるため、「急ぎで検査結果を提出する必要があるなら早めに受診すること」が大切です。


