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睡眠改善薬の選び方Q&A:価格とランキングの要素
はじめに

「同じ効果なのに、なぜ薬の値段が違う?」「どれを選べば良いの?」 睡眠改善薬を購入する際の素朴な疑問に対して、今回は徹底的にお答えします。
実は、ドラッグストアで販売されている睡眠改善薬には、多くの方が知らない意外な共通点と事実があります。医薬品の選び方から保険適用の有無について、知っておきたい情報をQ&A形式で、睡眠専門医がご紹介します。
睡眠改善薬はどこで買えますか?

近所にある薬局、チェーン展開をしているドラッグストアで購入することができます。この場合は、対面の販売となっています。一方、薬局が運営している通販サイトで買うこともできます。
強さのランキングはありますか?

睡眠改善薬の成分は、基本的に抗ヒスタミン作用を有するジフェンヒドラミン塩酸塩です。アレルギー症状を抑えますが、眠気を引き起こす特徴をもっています。有効成分の用量が多いと強さは増しますが、国内では50mgまでとなっています。
ドラッグストアで購入できる睡眠改善薬として、ドリエル、ドリエルEX、リポスミン、ネオデイ、ハイヤスミンA、ドリーミンエイドa、カイミール錠、スリーピン、イザネー、睡眠改善薬iQなどがあります。製薬メーカーと商品名の違いはありますが、ジフェンヒドラミン塩酸塩の用量が同じであれば、理論的に強さは同じであると考えられます。
人気ランキングを知りたい、どれを選べばよい?

多くの方が、睡眠改善薬の選び方に悩んでいるようです。特に「効果の高い順」や「人気商品」についてのご質問が多いのですが、ドラッグストアで販売されている睡眠改善薬の多くは、有効成分としてジフェンヒドラミン塩酸塩を含んでいます。つまり、商品名やメーカーが違っても、同じ成分が同じ量だけ入っていれば、効き目は基本的に変わりません。
不眠の症状や原因は人によってさまざまです。同じ薬でも、体質や生活習慣によって効果の感じ方が異なることがあります。そのため、以下の点を考慮して選択することをお勧めします。
- 自分の症状(寝つきが悪い、途中で目が覚めるなど)
- 服用のタイミング(就寝の何時間前に服用できるか)
- 価格帯
- 服用のしやすさ(錠剤のサイズなど)
薬剤師に相談しながら、選択することを勧めます。なお、睡眠改善薬は一時的な不眠への屯用にとどめ、症状が続く場合は必ず医師に相談してください。
同じ成分が入った薬なのに、なぜ商品の価格が異なる?

同じ成分でも、価格の違いが生じる理由がいくつかあります。まず、商品の知名度や企業ブランド、広告宣伝費が価格に反映されています。また、製品の特徴にも違いがあり、錠剤の大きさや形状、味や香り、溶けやすさなど、飲みやすさに関わる様々な工夫が施されています。つまり、開発費用が価格に影響しています。
価格が高いからといって効き目が強いわけではありません。同じ有効成分であって同じ量であれば、期待できる効果は同等です。
睡眠改善薬と同じ成分を含む保険適用の薬はあるか?
不眠でお悩みの方から、保険適用される同じような薬があるかというご質問をよくいただきます。市販の睡眠改善薬の主成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されている薬は、医療用医薬品(処方薬)としても存在します。
薬の名称は、レスタミンコーワ錠です。ただし、添付文書には、じんましん、皮膚のかゆみ、アレルギー性鼻炎への効能が書かれています。つまり、皮膚、耳鼻科疾患の治療に活用されています。しかし、不眠症の病名はありません。したがって、レスタミンコーワ錠は不眠症の治療目的として保険適用は認められていません。
市販の睡眠改善薬にはどんな副作用がありますか?

翌朝まで残る眠気です。また、口やのどの渇き、めまい、ふらつき、頭がぼんやりするといった症状が現れることがあります。車の運転をする予定があるなら、事故防止のため服用は控えてください。
初めて服用する方は、休日など翌日の予定が少ない日に試したほうが無難です。薬の説明書に従って、決められた錠数を守り、お酒と一緒に飲まないでください。