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リルマザホン塩酸塩水和物による不眠症の治療
リスミーとは

リスミーは、不眠症の治療に用いられる睡眠導入剤の一種です。この薬はベンゾジアゼピン系の睡眠薬(短時間作用型)に分類され、主に入眠困難および中途覚醒の悩みを抱えている不眠症の患者さんに処方されています。
どんな剤形がありますか?
1mg錠と2mg錠があります。
薬価は、それぞれ、いくらですか?
リスミー1mg錠は11円です。一方、1mg錠は18.1円です。
リスミーの後発品はありますか?
以前、Meiji Seika ファルマ株式会社および小林化工株式会社によってリスミーのジェネリック医薬品が発売されていましたが、販売中止になりました。したがって、先発品しか存在せず後発品はありません。
効果について

私たちの脳には、興奮を抑えてリラックスさせる働きをもっているGABAという物質があります。リスミーは、このGABAの働きを手助けする薬です。リスミーを内服すると、有効成分のリルマザホン塩酸塩水和物が脳内のGABA受容体に働きかけて、脳の興奮を抑える手伝いをします。その結果、心身がリラックスし自然な眠気が生まれ、入眠を促します。
リスミー(2mg錠)を服用して、有効成分であるリルマザホン塩酸塩水和物が体内で吸収されてから、3時間で最高血中濃度に到達します。そして、半減期である7.9~13.1時間が経過すると、薬の効果が減弱してきます。
マイスリー、ハルシオン、ルネスタと比較するとリスミーの効果が持続する時間は長いです。人によって差はありますが、作用時間は5~8時間くらいと考えられます。私がリスミーを処方した経験例では、レンドルミンよりも少し長い効き目がある印象でした。
リスミーには、どんな効能と効果がありますか?
厚生労働省によって承認された適応症は、不眠症および麻酔前投薬の2つです。
副作用について

翌朝に眠気が残ること、眠気、ふらつき、頭重感、頭痛が問題になることがあるので、注意しましょう。筋弛緩作用があるため、筋緊張の低下、倦怠感を訴える人も報告されています。
基本的に、リスミーを服用しているときは運転を避けることが添付文書に明記されています。リスミー内服を長期に継続すると依存のリスクがあるので、治療の必要性について確認を要します。具体的には、外来で医師と用量の減らし方、中止のタイミングなどを話し合います。
睡眠薬を飲んだ翌日に、薬の作用が十分に抜けていない状況が起こり得ます。持ち越し効果と呼ばれています。高齢者では注意すべき事象ですので、リスミーを投薬するなら、少量から開始することを勧めます。
ところで、超短時間型の睡眠薬であるマイスリーおよびハルシオンと短時間型に分類されているリスミーの持ち越し効果を比較した研究があります。
その結果によれば、半減期が短いゾルピデム5mgとトリアゾラム0.125mgの単回投与は、翌日への影響はありませんでした。一方、リルマザホン1mgについては、じっと立っている時の安定性(静的バランス)と、歩行時などの動きの中での安定性(動的バランス)の両方において、良好な結果が得られました、さらに、早朝覚醒のある高齢者により適している可能性が示されました。
薬の服用方法について

成人は1回につき、1錠(主成分:リルマザホン塩酸塩水和物1~2mg)を就寝前に服用します。高齢者では、安全面を考慮して1mg錠から開始することが求められます。
妊娠している方には、基本的にはリスミーを投薬しないほうが無難です。なぜなら、薬剤が胎児に移行する懸念があるからです。そして、授乳している場合は母乳中への薬剤の移行があるため、避けるべきです。
処方日数は?
処方期間については、医療機関での管理のもと、通常30日以内での処方となります。依存症のリスクを避けるため、長期処方は認められていません。
注意事項について

副作用の発現について、個人差はあります。よくある事象として、睡眠薬を飲んだ翌朝に、眠気、倦怠感、めまい、頭痛があります。そのときは、用量の調節あるいは服用するタイミング、もう少し短い半減期をもっている睡眠薬への変更など、医師に相談することを勧めます。
リスミーの内服は、処方箋の内容に従うことが重要です。効果が薄いからという理由で、勝手に錠数を増やすことは止めてください。
アルコールを摂取すると中枢神経系を抑える働きが強くなります。そのため、睡眠薬の作用が増強されて、倦怠感が強くなり、朝起きられない症状が出現する懸念があります。飲酒をしてからのリスミー内服は止めてください。
閉塞隅角緑内障のある人は、リスミーの服用は禁忌とされています。なぜなら、同薬剤は抗コリン作用をもっており、瞳孔を散大させます。眼圧を上げるリスクがあるからです。急性発作を誘発する可能性があるため、睡眠の診察のときに緑内障の人は必ず医師、薬剤師に申告してください。