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禁煙のメリットとデメリットとは
禁煙の治療をしようか迷っている方へ
そろそろ、タバコを止めてみようかと思っている人から、禁煙が成功したときに得られるメリットが何かを知りたいという質問を受けることがあります。成功へのモチベーションが上がるので、治療への取り組みがスムーズになります。
一方、禁煙をすることで、費用面などのデメリットを心配しているという声も聞きます。このページでは、病院の禁煙外来で受ける前に知っておきたい治療のメリットとデメリットを内科専門医が解説いたします。
禁煙のメリットとは
長い間、タバコを吸う習慣があると、健康の問題、周りの人への影響、金銭的負担などで困っているという相談をよく受けます。職場、パートナーからタバコを止めるように促された、健康診断の結果、医師から禁煙を指示されたなど、動機はさざまざまです。
禁煙は、あなたの健康にとって良いことがあります。
1.周囲への影響
タバコの煙によって、周りに迷惑かかけることがありますが、止めることで、その心配がなくなります。部屋、衣服なども臭さが消失するようになります。
2.身体への影響
タバコを止めることで、血圧、脈拍などが低下します。さらに、血液中の一酸化炭素濃度が下がります。同時に、酸素濃度が回復します。数日も経過すると、味覚、嗅覚が改善していきます。さらに、歩行するときに楽に感じるようになります。
ニコチンは、浅い眠り、肌荒れの原因になります。タバコを止めることで、睡眠の質も改善し、皮膚の状態も良くなってきます。
病気の発症リスク低下
1.呼吸器の病気
喫煙による有害物質として、ニコチン、タール、一酸化炭素があります。しかし、禁煙を開始してから1ヵ月くらい経過すると、気管支の状態がよくなり、咳、痰の症状が減量傾向になります。すなわち、肺機能が改善していきます。5年も経つと、肺がんのリスクが低下します。
2.循環器の病気
心臓、血管のはたらきが改善します。有害物質に起因する動脈硬化の進行が止まるので、禁煙をしてから2~4年経過すると、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが3分の1程度に減ります。
女性の場合
禁煙をすることで、将来的に、妊娠、出産の予定があるとときは、母体だけではなく胎児への悪影響がなくなります。
女性が気になる肌の問題を考えると、肌荒れ、しわが多くなることが多くなります。喫煙の習慣を止めることでニコチンによる肌への悪影響を防ぐことができます。
家族・パートナーへの影響
タバコ臭いと言われなくなることが、嬉しいことです。周りから注意されることもなく、居心地も良くなります。ニコチンが切れたときの、いらいら感がなくなります。結果的に、あなたの満足感、自信につながります。
病院では医師、看護スタッフが、あなたの禁煙を応援します。
お金と時間の節約になる
今まで購入していたタバコ代はいくらでしょうか。禁煙に成功すると、タバコ代がかからなくなります。経済的にもメリットです。病院で健康保険等を使って禁煙治療を受ければ、初期コストは長期的なタバコ代の支出よりかかりません。
さらに、ニコチンが切れたときの、ちょっと一服ということがなくなります。時間が節約できます。当然のことながら、仕事の効率も良くなります。
デメリット:体重が増加する
食事が美味しく感じられるようになり、体重が増える傾向にあります。同時に、血糖、脂質の検査値が上昇する人もいます。この場合、医師による診察を受けて、食事、運動による対処を行うことで、乗り切ることができます。