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知っておきたいインフルエンザの症状
インフルエンザ感染症の特徴とは
私たちがインフルエンザウイルスに感染すると、発熱(高熱になることが多い)、全身倦怠感(だるい症状)が出現します。風邪とは違って、全身症状が強いことが特徴です。集団感染する危険もあり、早目の対策が大切です。
このページでは、冬季に流行するインフルエンザ感染症の症状を内科専門医が解説します。気になる症状があれば、すぐに、病院で診てもらいましょう。
経過について
潜伏期間が1~3日間あります。通常、インフルエンザを発症してから、2~3日程度、38度以上の発熱が生じます。食欲不振、節々が痛い、頭痛、倦怠感が生じます。
その後、咳、鼻水、倦怠感が続き、自分の免疫機能によって、回復期に入り解熱していきます。
発熱の特徴とは
体温が急激に上昇することが特徴で、38度以上、場合によっては、40度近くの体温になります。そのため、立っていられないほどの倦怠感が生じます。
一般的に、高熱の期間は、3日程度続くことが多いです。症状が出現してから、抗インフルエンザ薬を使用すると、1日~2日で解熱していきます。
熱以外の症状
急激に体温が上昇するときに、寒い、体がゾクゾクする感じがする症状(悪寒)、ガタガタ震える症状(戦慄)が出現します。合わせて、悪寒戦慄(おかんせんりつ)と呼ばれています。
筋肉痛、関節痛が併発します。全身症状が強いことから、食べられない、脱水の症状も問題になります。後述しますが、B型の場合は、胃腸症状が出現することが多いです。
A型とB型の症状の違い
一般的な症状の違いを提示しますが、典型的ではない症状、経過がありますので、疑わしいときは、医師の診察を受けてください。
A型 | B型 | |
---|---|---|
時期 | 11~12月に始まり、1~2月がピーク | 2月頃から始まり、5~6月まで続く |
経過 | 急激に悪化 | 緩徐に進行 |
発熱 | 38度~40度 | 37度~38度 |
症状 | 筋肉痛、関節痛 | 胃痛、嘔吐、下痢 |
予防接種したのに症状が出ることがあるか
ワクチンを打っておけば、「絶対にインフルエンザにかからない」ということはありません。ただし、ワクチン注射のメリットとして、発症の予防、症状が軽くなることがあります。
ワクチンの効き目が出るのに、時間がかかります。そのため、抗体が産生されていない期間に、インフルエンザウイルスに感染すると、症状が出てしまう可能性があります。
その他、シーズン中に変異ウイルスが出現すると、予防接種済みであっても、発症することがあります。
夏もインフルエンザが発症するのか
日本が夏季であると、南半球では、冬季となっています。仕事、経済のグローバル化に伴い、人の往来も盛んになっています。そのため、渡航者からの感染の可能性があります。
一方、検査キットの普及に伴い、病院、クリニックにおいて、診断する機会が増えたことも要因になっています。
会社と学校を休む期間はどのくらいか
インフルエンザにかかると、いつから、いつまで休まなければならないのか、出勤・登校停止の期間について、よく質問を受けます。
症状が出現した後、5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児の場合は3日)を経過するまでが、自宅安静の目安としてあります。
インフルエンザで仕事を休むために必要な診断書を書いてもらえますか?
担当医に希望すれば、病院のフォーマットで診断書を発行してもらえます。
疑わしいときの対処法とは
・最寄の病院に受診してください
医師の診察を受けて、検査キットを用いて、あなたの辛い症状がインフルエンザ感染症によるものであるか確かめることが大切です。
検査と診察の結果、インフルエンザA型あるいはB型が確定すれば、抗ウイルス薬を処方してもらうなど、治療を受けられます。
・咳エチケットを守ること
インフルエンザは、飛沫感染よって、周りに伝染します。くしゃみ、咳でウイルスが飛んでいくため、外出をするときはマスクをしましょう。