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感染性胃腸炎の症状を治療したい方へ
胃腸風邪とは
寒い時期、冬になると、胃腸風邪が流行します。吐き気と下痢が続き、つらい。子どもが同じような症状に罹ったので、一度、診察してほしいという方もいます。
胃腸風邪は、細菌やウイルスが消化管(胃、小腸)の粘膜に感染して、嘔吐、吐き気、腹痛、下痢などの症状を引き起こす病気です。
特に、食べても、飲んでも、吐き気があって受け付けない、すぐに水みたいな便が出てしまうなどが問題となります。
発熱、脱水、全身倦怠感などの全身症状を伴うことがあります。
原因について
ウイルス性によるものが多く、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが原因となることが多いです。特に、冬季に多く発症します。これらのウイルス感染症は、感染力の強い病気です。ロタウイルスによる胃腸炎は、白色便性下痢症とも呼ばれています。
細菌が原因となることもあり、病原性大腸菌O-157、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸炎ビブリオが代表的な起因菌です。気温が上昇し、湿度の高い、6月ごろから8月にかけて、感染する機会が増えています。
症状について
胃、小腸などの粘膜に炎症を引き起こし、吐き気が強い、嘔吐を繰り返す、下痢が止まらない症状が主体になります。発熱と腹痛を合併することもあります。
一般的な経過として、吐き気が先行し、その後、下痢が続くことが多いようですが、同時に症状が起こる場合もあります。
食べらない状態が続き、腸からの水分吸収がうまくいかないので、脱水になり、全身倦怠感が強くなります。そのため、高齢者、子どもは、早目に病院の診察を受けることが大切です。
治療法について
吐き気、嘔吐、下痢の症状を抑える治療、対症療法が主体となります。具体的には吐き気止め、整腸剤などの薬を使います。発熱、腹痛の対策として、解熱鎮痛剤を用います。
下痢止めについては、消化管内で増殖したウイルスを体外に排出させたほうが良い考えのもと、無理に使わないほうが良いです。
全身症状の改善、脱水の対策として、十分な水分補給が必要です。しかし、胃腸風邪の主症状である吐き気、嘔吐の症状が強いと、飲んでも吐いてしまうことが少なくありません。そのときは、点滴による水分補給を実施します。
予防法について
生の魚介類、鶏肉、レバーの摂取を可能な限り、避けることがポイントです。加熱して調理するときも、食品の内部まで、しっかりと火が通るようにすることが大切です。
手の指、調理する器具を、洗浄、消毒を徹底すること、特に、お手洗いに行った後は、特に注意が必要です。
吐いた物の処理をするときは、極力、衛生的に処理し、直接、吐物、汚染された衣服などに、手指が直接触れないように、手袋をすることを勧めます。