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血圧が高い人はどんな症状が出るか?
実は無症状が多い高血圧

高血圧は多くの場合、自覚症状がほとんどないまま進行することが多いです。少しずつ血圧が上昇することで身体が変化に慣れてしまい、異常に気づきにくいのです。
健康に気を配っている人以外で、自分の血圧が高いことに気付くタイミングは、職場で行われる年1回の定期健康診断や人間ドックである場合が多い印象です。
そのため、高血圧が引き起こす重大な病気が発症するまで放置されがちです。心臓、脳の症状が出るころにはすでに深刻な状況に陥っていることがあります。ゆえに、日常生活において、ときどき自宅で血圧を測定する習慣が大切です。自覚がないからといって放っておかず、早めの血圧コントロールを心がけましょう。
高血圧とはどんな病気か?
高血圧とは、血管にかかる圧力が慢性的に高い状態を意味します。一般的な国内の基準として収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上のときに高血圧と判定します。
正常値は上の血圧が120mmHg未満、下の血圧が80mmHg未満とされており、それを超えると血圧高値、高血圧の予備群などと呼ばれています。
血圧が高い状態が続くと全身の血管に負担がかかり、動脈硬化が進行します。特に脳動脈、冠動脈、腎臓の血管にダメージが大きいと生命の危険にかかわる病気(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、腎機能障害など)が発症します。
忘れてはならない事実として、高血圧は進行しても自覚が乏しい場合が多いことです。そのため、血圧の測定が大切です。
血圧が高いと現れる主な症状
高血圧の初期段階では、頭痛やめまい、耳鳴りといった症状が現れることがあります。これらは脳内の血流バランスが乱れることで起こります。進行すると、動悸や息切れなど、心臓への負担が大きくなった影響に関連する症状が出やすくなります。
重症化のサインとして、激しい頭痛、吐き気、意識が朦朧とする、手足のしびれなどが出現します。これらは、緊急性があるので医療機関の受診が必要です。
出典:High Blood Pressure – Cleveland Clinic
自覚症状がなくても注意が必要
高血圧は何年も無症状のまま進行することが多いです。特に中年世代になって健康診断で指摘されるまで気づかない人も少なくありません。これは、血圧の上昇が緩やかで体が変化に慣れてしまうためです。
しかし、症状がないからといって安心できるわけではなく、動脈の壁に普段から負担がかかります。そのため、高血圧は動脈硬化を進行させ、心臓病と脳卒中の発症を増やします。結果的に平均余命が短くなってしまいます。つまり、高血圧の放置はとても危険であることを理解しましょう。
症状を感じたときの対処の仕方
あなたが、頭痛や動悸などの症状を感じた場合は、まず落ち着いて血圧を測定し、数値を記録しましょう。そして、近くの内科クリニックで診察を受けてください。血圧の異常値(140 /90mmHg以上)だけでは判断せずに、普段とは異なる症状を自覚したときは要注意です。
特に収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が120mmHg以上の場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
出典:Understanding Blood Pressure Readings – AHA