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インフルエンザワクチンを打った後の運動はいつから?
インフルエンザ予防接種後の運動はどうすれば良い?
毎年、秋から冬にかけてインフルエンザワクチンを打つときに、「いつから運動ができるか」「当日の激しい運動はなぜダメか」という疑問を抱えている人がいます。
子どもの習い事のスポーツ、運動会、大人のジムでのトレーニングなどを、どうすればよいか、予防接種を受ける当日と翌日の注意点を解説します。
なぜ運動に注意する必要があるか
運動による疲労がある状態でワクチン接種を受けると、副反応の原因を正確に把握できないからです。そして、運動中に重篤な副反応が起きたときに対処が遅れる危険があることが理由です。
一般的には、インフルエンザワクチンの接種によって、接種部位の疼痛、発赤、腫脹などの副反応が生じます。局所で免疫反応が起きている現象ですが、全身への副反応として、倦怠感、発熱などがあります。
稀なケースですが、ワクチンを打ってから4時間以内にアナフィラキシー、および24時間以内に喘息発作が起きることがあります。
※アナフィラキシーとは、じんましん、呼吸苦、腹痛、嘔吐などの症状に血圧低下および意識レベルの低下を伴う重症のアレルギー反応を意味します。
特に、アレルギー体質の人、気管支喘息の治療を受けている人は、運動に注意すべきです。
予防接種の当日の運動について
インフルエンザワクチンを接種される当日の激しい運動は、中止してください。スポーツの習い事、ジムで汗を流すような筋肉トレーニングを避ける必要があります。
激しい運動の具体的な例として、水泳、ランニング、マラソン、テニス、サッカーの練習などがあります。
インフルエンザエンザワクチンの添付文書にも、重要な基本的注意として、接種当日の過激な運動を避けるという記載があります。
ワクチン接種の当日に運動、入浴などの生活習慣が副反応に及ぼす影響を調べた疫学調査では、局所の副反応への影響しないという結果でした。一方で、全身の副反応が出現しやすいという事実が判明しました。
この研究の結果は、インフルエンザ予防接種の当日は、激しい運動のみ避ける必要がありますが、普段通りの生活で過ごすことができることを支持しています。
どの程度の運動なら大丈夫ですか?
階段の上り下り、ウォーキング、ヨガ、ストレッチなどの軽い運動、短時間の自転車の通勤などは問題なく、通常の生活が可能です。
注意事項を忘れてしまい、運動してしまったときは、どうすべきか?
早めに寝て、ゆっくりと体を休めましょう。普段と違う体調の変化があれば、かかりつけ医に相談してください。
運動した後に、風呂に入ったり、シャワーを浴びたりしても、大丈夫でしょうか?
入浴、シャワーについて、問題がありません。ただし、注射された部位を強く擦ることを止めてください。
翌日の運動について
ワクチンを受けた時間にもよりますが、ワクチン接種後24時間以内であれば、激しい運動を止めてください。具体的には、競技(サッカー、フットサル、野球、ソフトボール、ダンス、テニス、バスケットボールなど)の試合、水泳、全力疾走を要求される陸上競技などが該当するので、注意しましょう。
一晩、十分に休息して、翌日の体調が良好であり、ほとんど息が上がらない程度の運動量であれば、問題ないと考えます。
運動会のときはどうすべきか
インフルエンザワクチンを接種する受ける場合は、運動会の日の少なくとも2日以上前にワクチンを打ってもらうことを勧めます。副反応の経過をみる必要があるからです。
運動会が翌日にあるときは、見学のみの参加が無難です。
基本的にワクチン注射を打ってもらう日を、延期するか、前倒しにすることを勧めます。