睡眠に関する高校生の探究取材への協力

はじめに

「総合的な探究の時間って、正直どう進めたらいいのか分からない……」

そんなふうに感じていませんか？

 

テーマの決め方に迷ったり、内容がふくらまず困ったり、「ネタがない」「作り方が分からない」と手が止まってしまうのは、あなただけではありません。特に、初めて探究に取り組む高校生にとっては、「自由に考えていいよ」と言われるほど、かえって難しく感じることもあるでしょう。

 

このページでは、睡眠をテーマにした探究の進め方と、実際に睡眠専門医に取材する方法を紹介しています。取材の申し込み方や質問の作り方、メールのひな型まで、高校生でもすぐに使えるようにまとめました。あなたの問いが、深い学びへとつながるように、ここから始めてみましょう。

 

総合的な探求の時間とは

「総合的な探究の時間」とは、自分でテーマを決め、調べたり考えたりしながら、答えを見つけていく学習です。教科ごとの授業とちがって、正解が一つではない問いに向き合い、自分の視点で深く掘り下げることが大切になります。

 

具体的には、社会の課題や身のまわりにおいて疑問に思っていることから始まります。そして、本やインターネットで調べたり、人に話を聞いたり、実験やアンケートをしたりします。探究を通じて、自分の考えを表現する力や、人と協力する力、問題を解決する力が育ちます。つまり、将来の進路や仕事にもつながる、実践的な学びと言えるでしょう。

 

きっかけは小さな疑問でも、それを深く掘り下げて調べていく過程で、あなただけの学びがきっと見つかります。

 

出典：総合的な学習（探究）の時間 – 文部科学省

 

睡眠をテーマに選んだときの行動ステップ

「最近、朝起きられない」「授業中に眠くなる」「スマホのせいで寝不足かも」──そんなふうに感じたことはありませんか？

 

睡眠は、あなたの毎日に深く関わるテーマです。だからこそ、「なぜ眠れないのか？」「どうすればよく眠れるのか？」を自分で調べ、考え、行動することに、とても大きな意味があります。

 

ここでは、睡眠をテーマに探究を進めるためのステップと、具体的な行動の例をご紹介します。こんなふうに進めると、探究がスムーズになります。

 

ステップ	詳しい内容
① テーマ設定	身近な疑問や不安から問いを立てる。たとえば、「スマホを使いすぎると眠れなくなるのはなぜ？」「夜型生活は成績に影響する？」といった、自分の体験を出発点にする。
② 情報収集	本やインターネットで専門的な情報を集める。文部科学省、睡眠学会、医療サイトなどを使って、睡眠の仕組みや若者に多い睡眠障害などを調べる。
③ 実地調査	実際にアンケートや睡眠日記を使ってデータを集める。たとえば、クラスメイトに1週間の就寝時間とスマホ使用時間を記録してもらい、傾向を探る。
④ 分析・考察	集めたデータをグラフにして、パターンや相関関係を考察する。たとえば、「就寝前のスマホ時間が長いほど、翌日の眠気が強い」などの仮説を検証する。
⑤ 専門家に聞く	睡眠専門医にインタビューして、自分の考察を深めたり、提案に信頼性を加える。取材を通して、医療現場での実際の課題やアドバイスも得られる。

 

出典：総合的な学習（探究）の時間ガイドブック – 島根県教育委員会

 

睡眠専門医に取材するメリット

探究を進める中で、睡眠の専門医に話を聞くことには大きな意味があります。なぜなら、本やインターネットでは知ることのできない、外来でのリアルな声や事例を直接聞くことができるからです。たとえば、実際に高校生から相談を受ける医師だからこそわかる悩みや背景があり、それを知ることで、探究の視点が広がります。

 

また、レポートや発表に「専門家の意見」として医師の話を引用することで、説得力が高まります。さらに、実際に医療現場で医師として働いている人の話を聞くことで、「医療の仕事ってどんな感じ？」といった進路のヒントも見つかるかもしれません。

 

高校生の取材に協力しています

当院では、「総合的な学習の時間」やキャリア教育、自由研究、学校新聞などの活動で、高校生からの取材やインタビューに協力しています。

 

取材の方法は、来院による対面でも、オンラインでも大丈夫です。先生と一緒に話を聞きたい場合も、もちろん対応できます。睡眠について深く知りたい、専門家の話を聞いて探究を深めたい、医師という仕事について知りたい、そんな思いを持つみなさんを、私たちは応援しています。

 

取材協力の実績について

学校名	取材に協力した内容
滋賀県立守山高等学校：2022年11月	「総合的な探究の時間」自律神経と睡眠の関係
群馬県立高崎女子高等学校：2022年12月	「総合的な学習の時間」居眠りと眠気覚ましの方法
東放学園専門学校：2023年1月	不眠症、起床困難、睡眠時間、通院患者の傾向など
神戸女学院中学部：2023年7月	睡眠時無呼吸症候群で苦しむ人を減らそう
本郷中学校・高等学校：2023年9月	ダウン症と睡眠時無呼吸症候群
中部学院大学教育学部 子ども教育学科：2023年11月	子どもの睡眠
Mid-Pacific Institute：2024年1月	高校生の睡眠
日本大学鶴ヶ丘高等学校：2024年8月	授業中の眠気の改善方法
愛知教育大学附属岡崎中学校：2024年8月	「Lifework」夢に関する睡眠障害
清風南海高等学校：2024年10月	睡眠時無呼吸症候群（SAS）で苦しむ人を減らそう：妊婦とSAS
滋賀県立守山高等学校：2024年11月	「総合的な探究の時間」高校生の睡眠時間と睡眠の質の改善方法
神戸龍谷中学校高等学校：2025年5月	「課題探求Ⅲ」ストレスが睡眠に与える影響
神奈川県立座間総合高等学校：2025年6月	「課題研究」睡眠と音楽の関係

メディア取材実績を見る

 

取材の申込み方法と流れについて

「睡眠について取材したい！」と思ったら、次の流れで申し込みができます。難しくないので、安心して進めてください。

 

1. まずは学校の先生と相談

テーマや目的を先生に話して、取材の進め方を一緒に考えましょう。

 

2. クリニックに連絡

お問い合わせページからご連絡ください。

返信が3営業日以降になってもない場合は再送あるいは電話連絡をお願いします。

 

３. 日程と方法を決定

オンライン（ZOOM）か来院、文面取材（メールでの質疑応答）にするのか、ご希望にあわせて調整します。

 

4. 取材・インタビューを実施

あらかじめ、質問事項を箇条書きにしてお送りください。当日は質問を自由に聞いてOKです。

 

5. レポートや発表に活用する

インタビュー内容は、まとめや提案づくりにお役立てください。

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取材依頼メールの書き方と質問の伝え方

はじめて医療機関にメールで連絡するのは、ちょっと緊張しますよね。でも、あらかじめ文の形が決まっていれば、安心して一歩を踏み出せます。

 

当クリニックでは、高校生からの取材依頼を受けるときに、できるだけ「取材で聞きたいこと」を箇条書きで添えていただくことをお願いしています。なぜなら、限られた時間の中で、できるだけわかりやすく、的確にお答えしたいからです。

そのまま使えるメールテンプレートが以下にありますので、ご活用ください。メールの最後に「お聞きしたいこと（質問事項）」として、箇条書き（10個まで）でまとめてください。

 

件名：取材のお願い（総合的な学習の時間）：○○高校

阪野クリニック　ご担当者様

突然のご連絡失礼いたします。
○○高校○年○組の○○と申します。

 

現在、学校の「総合的な学習の時間」において、睡眠をテーマに探究活動を進めております。その一環として、専門家の方にお話をうかがいたいと考え、貴院に取材のお願いを差し上げました。

 

もしご都合が合いましたら、30分ほどお時間をいただけますと幸いです。

 

また、取材でお聞きしたい内容を事前にお伝えすることで、スムーズなご対応ができればと思い、質問を箇条書きでまとめております。あわせてご確認いただけますと幸いです。ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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氏名：○○ ○○（ふりがな）

学校名：○○高校 ○年○組

連絡先：○○○-○○○○-○○○○

希望日時：

取材方法：メール／オンライン／来院

質問内容：
――――――――――――――――

 

上記のテンプレートはコピーしてそのまま使っていただいて構いませんし、自分の言葉で書き換えてもOKです。

※送信前に、学校の先生に一度確認してもらうと、より安心です。

 

よくある質問と回答

取材の時間はどれくらいですか？

30分以内です。

質問は自由にしていいですか？

はい、大丈夫です。取材日の3日前くらいまでに質問したい事項をお知らせいただくと、より深い話もできます。

録音や録画はできますか？

はい、事前に許可を取っていただければ可能です。ただし、録音・録画した音声や映像を、SNSやWebサイト等に投稿・公開することは禁止しています。

取材は無料ですか？

基本的に、費用の発生はありません。ボランティア活動の一環として取り組んでいます。