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インフルエンザワクチンを打って腕が腫れたときの注意点
インフルエンザ予防接種後の腕の腫れ
毎年、病院でインフルエンザワクチンを打つと、腕が赤く腫れるという経験はありませんか。相談を受けることが多いワクチンの副反応の種類として、注射部位の発赤、腫脹、疼痛があります。
予防接種の後に、毎回、腫れるのでどうしたら良いかという方が多い印象です。そこで、インフルエンザワクチンを打ったときに腫れる症状について、内科専門医が解説します。
腕が腫れる原因について
ワクチンには、その年の冬に流行する可能性があるインフルエンザウイルスの粒子をエーテルによって分解して不活化したものが、含まれています。
元々、体の中にない物質が注射によって皮下に入れられるので、私たちの体は異物として認識して免疫反応が生じます。その過程で、局所での炎症が起きます。一般的に、炎症による症状でよく起きるのは、赤くなる、腫れる、痛いの三つです。そして、接種部位に熱感を伴うことがあります。
ワクチンを打った場所で起きた炎症反応が、腕の腫れとして出現します。個人差があり、全く腫れないという方もいますが、大きく真っ赤に腫れるという方もいます。これらの症状は、副反応の一つであるので、ご安心ください。
対処法について
ワクチンを打った場所が腫れたり、痛みが出ても、2~3日程度で自然に治ることが殆どです。
出典:Flu Vaccine Safety Information – CDC
自宅で経過観察をお願いします。接種部位の周りが赤く腫れて気になる場合は、冷やしたタオルで局所を冷やすことを勧めます。
やってはいけないこと
接種した場所を引っ掻くことは止めてください。風呂に入るとき、接種部位の周辺を擦って洗うことも避けて下さい。
激しい運動をすること、そして、アルコール摂取をすると、副反応が出やすくなるので、安静に過ごすことが大切です。
医師に相談するタイミング
インフルエンザワクチンを打ってから、4日以上、腕の腫れがひかない、強い痛みが出現してきたときは、かかりつけ医に相談してください。夜間帯であれば、最寄の救命外来を受診してください。